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アンリセット#40 交わしたあとに芽生えるもの

(前回のあらすじ)いいよ。しっかり勇気持ってるね――入力したこの言葉でAIが物語を展開。 一莉は震える声で連絡先交換を願い、翔太の承諾に達成感を得た。 (本編)連絡先を交換した後も、一莉の胸の奥では小さな余韻が響いていた。 ただの形式的なやり取りではなく、翔太が「勇気」と言ってくれたことで、自分の行動に意味が宿った気がする。 会場を見回すと、あちこちで名刺やスマホを手に、同じように人と人がつながっていく光景が広がっていた。 一莉は、ただ受け身でいるだけではなく、せっかく繋がった翔太と具体的にどう関わればいいのかを考え始める。 その思考の先に、翔太に問いかけたいある言葉が浮かび上がる直前で止める。 一莉は喉元まで出かかった言葉を飲み込んだ。 これからも教えてくれる距離間が知りたいです 口に出そうとして、ぴたりと止まったのは、ただ勇気が足りなかったからではない。 自分が言おうとしたのは「距離感」ではなく「距離間」。 人と人のあいだにある、数値や心理で測れる距離感ではなく、続けていける「間合い」や「余白」を確かめたいのだ。 彼との関係が一度きりで終わるのか、それとも間をつなぐように何度も交わせるのか──その「間」を大事にしたいと心が訴えていた。 けれど、それを伝えるにはまだ勇気が整っていない。 名刺を指でなぞりながら、一莉は心の中でだけその言葉を繰り返し、翔太に視線を向けた。
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