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【医学部・看護学部系小論文】今から準備してください

私(朝田隆)がオンラインで個別指導しているOK小論文では、医学部・看護学部系小論文の個別指導講座を開設しています。おかげさまで、皆さまから続々とお申込みをいただいております。小論文の授業を行っている塾・予備校を見かけますが、医学部・看護学部系小論文に特化して、専門的な知識の解説までカバーしているところは多くはありません。OK小論文では、小論文の書き方はもちろん、医学部・看護学部入試小論文に必要最低限の知識もわかりやすく丁寧に解説をしています。1週間1回の授業(2回添削)で月4回。これを3か月で基礎的な医学部・看護学部入試小論文の対策を学ぶことができます。ゴールデンウイークの今から始めてみてはいかがでしょうか。3か月分のカリキュラムを以下に掲げています。皆さま、ふるってお申込みください。1か月コースは上記の5,500円コースより若干の割引料金になっております。お申込みはこれを毎月、計3回のお支払いという形になります。よろしくお願いいたします。
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【医療倫理が大切】小論文の書き方・考え方④

(1)医療倫理が必ず出題される今回は医歯薬看護系の大学での入試小論文を書く際の勉強法の話をします。私は予備校やネット授業の初回にいつも医療倫理のテーマで解説をします。生徒にこう問いかけます。医師・看護師・薬剤師などは他の職業(たとえば、私のような教師・講師)と比べて何が違う?医療従事者も教師も人を相手とする仕事です。だから、コミュニケーションが必要になります。これは、共通点で相違点ではありません。大きな違いは、失敗の影響です。私の仕事も生徒さんの将来に影響する内容であり、間違ったことを教えることは許されません。このような意味では、医療従事者も教師も失敗は許されない仕事です。しかし、教師や講師が失敗しても、入試で減点されるだけです。もちろんその結果、志望校に落ちて、生徒には大きなダメージを与えます。ですが、医師・看護師・薬剤師などの失敗は人の命にかかわるものです。教師や講師が失敗しても生徒は死にませんが、医歯薬看護系のの深刻なミスは患者の生命に直結します。こういうわけで、医療従事者には厳しい責任と倫理観が要求されるのです。医歯薬看護系の小論文で医療倫理が出題されるのはこうした事情によります。医療倫理をズバリ聞いてくることは少ないとしても、問題の背景には必ず倫理観が潜んでいることが特徴といってもいいでしょう。ちなみに、ここでは「倫理観」と書きました。大学や塾・予備校によっては「倫理感」という表記で入学案内に書かれたり、教えたりすることも時折見かけます。しかし、「倫理感」では倫理に対する「感覚」や「感性」という意味になり、これも間違いではないが、やや弱い、軽い印象を受けます。「倫理観
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「子供たちの写真」順天堂大学医学部医学科一般A方式

(1)問題この写真はフランス人写真家Henri Cartier-Bresson氏が「VIVE LA FRANCE(フランス万歳)」という本の中で発表したものである。この写真の中の子どものうちの1人になったとしたら何を思うか。800字以内で書きなさい。(2)考え方これは写真全般について言えることだが、プロのカメラマンが摂った写真は偶然シャッターチャンスが訪れて撮ったものは少なく、ほとんどの写真はカメラマンの指示で被写体がさまざまなポーズを取って、意図的に構成されたものだ。 この写真は、絵画の構図の基本形である三角形を忠実に押さえていることが何よりの証拠だ。このことから考えると、この写真が撮られている場所と被写体との関係性で言えば、この場所に住んでいる、この場所にたまたまやってきた、というよりも、カメラマンが予めこの場所を押さえて、そこに依頼したモデルを呼んで撮ったものと推測できる。 ありていに書けば書けば「やらせ」に近いものと言っていい。 特にこの写真には、そうしたカメラマンの意図があからさまに感じられる。 だから、この場所や被写体から何かのリアリティを感じ取って書こうと思っても難しく、なかなか考えが浮かんでこない。 ならば、いっそのこと、こちらも完全に話を作ってしまえばいい。 物語を想像して、文章を読んでから改めてこの写真を眺めてみると、結果として整合性が浮かび上がってくる。 こんなことを初めに考えながら、今回答案を書いてみた。 書く際に、最低以下のことを押さえながら書くこと。 ①ここはどこか、被写体と撮影場所との関係。 ②すべての被写体の簡単な説明。 ③被写体同士の関係。 ④
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【新型コロナウイルスと差別】医歯薬看護系学部入試小論文対策

(1)問題 感染者や看護師などの医療従事者に対する差別はなぜ起こるのか。その原因を考察したうえで、以下の資料を参考に対策を書きなさい。 【資料1】  かつてはハンセン病(らい病)患者に対して、らい予防法(1953年制定)によって国立の療養所が各地に建設され、すべての患者さんの強制隔離が行われた。また断種手術も施され、患者さんは激しい差別に晒された。らい予防法は1996年(平成8年)になってようやく廃止された。 このように感染症の患者さんをめぐり差別や偏見といった人権侵害が引き起こされてきた歴史あり、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、感染者や看護師などの医療従事者に対する差別も起こっている。  このような差別を起させないこともリスクコミュニケーションにとっての重要な課題となる。 【資料2】感染症法前文 人類は、これまで、疾病、とりわけ感染症により、多大の苦難を経験してきた。ペスト、痘そう、コレラ等の感染症の流行は、時には文明を存亡の危機に追いやり、感染症を根絶することは、正に人類の悲願と言えるものである。 医学医療の進歩や衛生水準の著しい向上により、多くの感染症が克服されてきたが、新たな感染症の出現や既知の感染症の再興により、また、国際交流の進展等に伴い、感染症は、新たな形で、今なお人類に脅威を与えている。 一方、我が国においては、過去にハンセン病、後天性免疫不全症候群等の感染症の患者等に対するいわれのない差別や偏見が存在したという事実を重く受け止め、これを教訓として今後に生かすことが必要である。 このような感染症をめぐる状況の変化や感染症の患者等が置かれてきた状況を踏ま
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他の予備校の解答例と比較してください。~「パンゲア・プロキシマ大陸」順天堂大学医学部2022年

(1)問題 図は約2億5千年後に形成されると予測されているパンゲア・プロキシマ大陸を示している。この大陸にはどんな世界が広がっていると思うか、800字以内で書きなさい。  (2)考え方 地理と地学、生物学の知識プラス想像力を総動員して考える良問。 以下の手順で考える。 (1) 大量絶滅期と進化 ●大量絶滅の周期 これまで地球上では5回の大量絶滅期を迎えている。 大量絶滅期とは「生物種の75%以上が、地地質学的には短い期間(通常は200万年未満)で消滅する絶滅率が発生率を上回り加速すること」 【1回目】 約4億4400万年前(オルドビス紀末)  海に住む三葉虫、腕足動物(貝に似た生物)などの多くが絶滅。 【2回目】 約3億7400万年前(デボン紀後期) 陸上に進出を始めていた植物や動物、海に住む甲冑魚(硬い外骨格を持つ魚)などの古代魚が絶滅。 【3回目】 約2億5100万年前(ペルム紀末)   全生物の9割以上の真核生物が絶滅するという史上最大の絶滅が起こる。【4回目】 約1億9960万年前(三畳紀末)  海中のアンモナイト、陸上の大型爬虫類などが絶滅。【5回目】 約6600万年前(白亜紀末) 小惑星が地球に落下し、その影響を受けて恐竜など多くの生物が絶滅。 ●大量絶滅後の進化 5回目の絶滅期に恐竜が絶滅した後、新しい種である哺乳類が進化して、繁栄する時代が到来した。 (2) 現在の絶滅期 ●前提:人新世 現代は1万5千年前ぐらいから「完新世絶滅期」を迎えていると言われている。 また、産業革命以降の人類は森林破壊や化石燃料の使用によって気候変動など地球環境に大きな影響をもたら
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「地下階段」順天堂大学医学部2015年

(1)問題 「キングス・クロス駅の写真です。あなたの感じるところを800字以内で述べなさい」。 (2)考えかた 暗く、上方に延びる階段。 前方に微かに見える光(出口)。 赤い風船。 これらは何のメタファー(比喩)かを考える。 医療に重ねながら、比喩を事実に置き換えて、医療の意義や目的について丁寧に論じる。 第一段落は、絵の状況描写を記す。 最終段落でもう一度、第一段落で述べた事柄に言及して、オチをつけるとよい。 (3)解答例  男は暗い階段をひとりで登っている。行く手に微かに明かりが見えるが、道はまだ遠い。長い道のりを一歩ずつ足元を確かめながら、覚束ない足取りでゆっくりと登ってゆくが、ときにはよろめいて階段から転げ落ちそうになる。男が足を踏み外して転びそうになった瞬間、そっと手を差し伸べる人がいる。  手術後の患者のリハビリは、このようなものではないか。怪我や病気を発症する前の日常生活に戻るため、患者は毎日リハビリテーションに励む。起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容などの日常生活動作(ADL)は健康であれば当たり前にこなせる動作で、私たちはふだんこれを強く意識されることはないが、怪我や病気、加齢に伴って、こうしたADLをこなすことが困難になる。私たちの生命や生活の尊厳はADLによって保障されているという事実は、医療従事者を志す私にとって、銘記しておかねばならない重要事項である。  医師の仕事は直接的には病気や怪我を治すことにある。しかし、手術が成功したからといって、これを医療のゴールとみなすことはできない。患者が退院するまでの期間、投薬や食事管理等のほかに、患
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「ケアとは何か」名古屋市立大学看護学部前期2019年

(1)問題 ①あらゆる生きものは子を産む。子を産みっぱなしの生きものも多いが、すくなくとも哺乳類は子を産んだあと、成長するまで育てる。ここまではよい。では、介護は? ②子育ては先に生まれたものが後に生まれたものに対してする世話である。介護はこれとは逆に、後に生まれたものが先に生まれたものに対してする世話である。このような世話はどうも人間にしかみられないようにおもわれる。ためしに友人の(ア)れいちょう類学者に訊いてみた。たぶんそうにちがいないと彼は言いつつ、それに類する例を1つだけ、ゴリラの集団で見たことがあると答えた。勢力を失ってボスの地位を引きずり下ろされ、視力も失った老ゴリラの、その(イ)りんじゅうが近づいたとき、おぼつかない足で彼が移動しはじめると、群れのゴリラたちは、まるで彼がボスとして群れを率いているかのように彼の後ろについて行った。彼を「立てていた」としかおもえないと、友人は言った。 ③となると、そういう(ウ)敬いの行為はごくまれにみられる。にしても、日々その世話をするという介護行為は人間だけにみられるものだと言ってよさそうである。いってみれば親孝行。 ④親孝行は、かつて世話してもらったものが長じて世話をしかえすことである。先に生まれたものを後に生まれたものがする逆支援である。こういう「しかえし」――与えられた恩義に報いるときは「し返し」だが、危害を与えた者に復讐するときは「仕返し」となる――は、わたしたちの文化のそこかしこで日々なされている。なされるべきだとされている。 ⑤「ねぎらい」というのも、言葉でなされるのであれ、一席設けるのであれ、そういう「応答のしかえし
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「「下山の時代」の日本人」東京医科歯科大学医学部(保健衛生学科看護学専攻)前期2018年

(1)問題 問題I 次の文章を読み、後の設問に答えなさい。 ① 戦後の日本は、敗戦によって根本的な変革のないまま、戦前を引きずって七十年を経過しました。一時は高度経済成長を遂げ、世界でも有数の「富める国」になり、ジャバン・アズ・ナンバーワンともてはやされた。子どもが増え、労働人口も増え、おまけに寿命まで世界一となりました。 ② しかし、われわれ日本人は、戦後という坂を、すでに登りきりました。経済も人口も、すでに頂点を極めてしまったわけです。 ③ そして,はっきりと下山の時代に移行しています。繰り返しになるけれど、まずはそのことを認めるところから始めなければなりません。 ④ 「坂を登る」とか「下り坂」とか述べてきましたが、国や社会の歴史は――そして、人の一生も―、登山にたとえると、よくわかるように思います。 ⑤ 国土建設や経済発展に励むのは、文字通りの登山です。脇目もふらず、ひたすら山の頂上を目指して、登り続ける。重い荷物を背負って一歩一歩、無我夢中で登り続ける。人はなぜ登るのか。 ⑥ 頂上からの絶景を期待してのことかもしれません。今まで登ったことのない高みに到達した、という達成感を求めてのことかもしれません。あるいは、「山頂に向けて急坂を登る」そのこと自体が、目的化している場合もあるでしょう。 ⑦ いずれにしても、「ゴール」ははっきりしているのです。 ⑧ ですから、体の疲れも、そんなには気になりません。リュックの重さもなんのそのです。多少、「足にきて」も、我慢して歩くことができます。喉が渇いたら、ちょっとだけ立ち止まって、喉を潤せばいい。とにかく、みんなで声をか
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「特攻隊の写真」順天堂大学医学部医学科2023年一般A方式

(1)問題特攻隊員の家族への手紙を自分で書き、次に自分が手紙を書いた時の気持ちを800字以内で述べなさい。(2)考え方特攻隊については、今さらあれこれ解説するには及ばないだろう。万一、若い世代の人で特攻隊を知らない人がいるならば、ネットで「神風特攻隊」でググれば多くの解説記事を読むことができるから、そちらを参考にしてもらいたいこの問題を書く場合、細かい知識を披歴する必要はない。知識頼みで書くとあまりよい評価は与えられない。もとよりこの問題は医学部の小論文入試で出題されたものであり、(文学部)日本史学科で出されたものではない。したがって、考え方のアプローチとして、史的な事実のみに限定して書くことを大学側が要求しているわけではないことを確認しておきたい。(もちろん、歴史的な事実が誤っていたり、事実を無視していたりすれば減点されることは必定であるが)(3)書くときのポイントこの問題の出題意図を考察する。この問題はズバリ受験生の死生観を問うている。この写真に写っている特攻隊員は撮影時からまもなく出撃して、爆弾を抱えたまま敵機に体当たりして命を落とす。自分が100%死ぬことを自覚している。そうしたとき、人は何を考えるのか。直接的には家族のこと、国にことを思うのだろうが、手紙にはその両方について書くべきだ。これに加えて、「命とは何か」という生の本質的な問いかけも含めてほしい。最初に断っておくが、このようなスピリチャルな問いかけに「正解」はない。受験生が100人いれば100の答えがあるだろう。このような死生観は、みなさんが将来医師になり、臨床の現場に向き合うときに必ず問われるときがくる。その
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【津久井やまゆり園事件~言葉を失った知的障害者】獨協医科大学医学部2019

(1)問題 問題 次の文章を読んで,以 下の間に答えなさい。   数力月前,縁あって,津久井やまゆり園芹が谷園舎に入所されている一人の女性のもとを訪問する機会があった。二年前に9名の入所者の殺人事件のあった相模原市の津久井やまゆり園はいったん聞鎖され,難を逃れた入所者のほとんどは横浜市内の芹が谷同舎に移転したため, その仮移転先へと訪れたのであった。   訪問はご家族の面会に同行するかたちだった。その女性は車いすに座っており,ぼくらが部屋に入ると興味深そうにこちらを眺めていた。近づいて話しかけると,不安そうな,お びえるような顔つきも見せた。語りかけても,言葉での返事は特に返ってこなかった。  少ししてから,みんなでちょっと施設の周囲を散歩することになった。車いすのベルトをとると,彼女は衝動的に歩き始めた。車いすから解放されたかったんだな, ご家族と一緒に外へ出たいんだな,そんなことを感じた。ベルトは,以前歩行中に転倒して腕を怪我したため,つけることになったそうだ。散歩は施設周囲をめぐる予定であったが,彼女はより遠くへ行きたい様子だった。結局,10分ほど外にいただけで,施設に戻ることになり,面会は終わった。  その後,ご家族から,その方のこれまでのエピソードを伺った。小学生のとき,英語で What your name?  と問いかけられ My name is 〇〇。と答えたとのことだった。また,思春期のときに荒れて施設に入ったけれども,成人式のおりに一言求められた際には,施設職員や家族たちの前で,「明日も大事にしてください」と述べたとのことだった。その後,年齢を重ねるにつれてだ
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【医歯薬看護系小論文・面接対策】第8回:新型コロナウイルス/院内感染と薬剤耐性菌

第1部:新型コロナウイルス(1)はじめに 2019年12月中国の武漢で始まった新型コロナウイルスは瞬く間に世界規模で感染拡大を起こし、4月23日 10時時点で世界の感染者が累計で1億43,84万2,820人、死者の累計が305万8,145人に及んでいます(米国ジョンズポプキンス大学の集計による)。 これは前世紀のスペイン風邪に匹敵する規模のパンデミックになります。 2021年の大学入試では文系・理系を問わず早くもこの新型コロナウイルス感染拡大の問題が小論文で出題され、面接試験でも聞かれています。 この新型コロナウイルスは現在も感染拡大が進行中で、わからないことが多く、専門家でも頭を悩ませている問題でもあります。 それでも、受験生、特に医歯薬看護系の大学を志望する学生は、将来、自身が職場で直面する問題でもあるので、今から情報を収集して、自分なりの意見をまとめておく必要があります。  高度医療のできる医療施設大学病院は新型コロナ患者の重症者を受け入れ先となっており、重症者が増えると、状況は逼迫して医療崩壊に直面する危機を迎えています。このような理由で、みなさんが受験する医学部を持つ大学の入試小論文や面接では、喫緊の課題となっている新型コロナウイルスが聞かれる可能性が高いのです。 本講座では、新型コロナウイルスの知識を必要最低限にまとめて整理して伝えています。予想問題も作ったので、この機会に受験生のみなさんと一緒に感染症の課題と対策について考えていきたいと思います。
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【医歯薬看護系小論文・面接対策】第7回:チーム医療/地球環境問題(海洋マイクロプラスチック汚染)

第1部 チーム医療 (1)はじめに 病院などの医療機関では、医師・看護師のほか、薬剤師や放射線技師、理学療法士や作業療法士、病院事務職などさまざまな資格を持った専門家が協働して患者に当たっています。 病気の診察・治療は医師を中心に行われていますが、こうした専門職の人々がいなければ、医療そのものが成り立たないわけで、近代の医療そのものがチーム医療の性格を必然的に持つことになりました。   したがって、医師・看護師といった医療従事者に求めれらる資質として、チーム医療に適した協調性やコミュニケーション能力、特に医師はチーム医療のまとめ役としてのリーダーシップが要求されます。  医歯薬看護系学部の入試小論部では、こうした理由によって「チーム医療」に関するテーマが出題されることが多いわけです。  また、チーム医療を医学教育の中心に据えた医大も増えてきています。昭和大学がその典型で、同大学のホームページでは「チーム医療」の特徴を以下のように解説しています。  「医療の進展による高度化・複雑化に伴い、患者さんの多様な問題に対処できる医療の提供が必要になってきました。そのため、様々な医療スタッフが連携、協力して適正で安全な診療・治療・ケアを実践する「チーム医療」が必要とされています。」
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【医歯薬看護系小論文/面接対策】第6回:科学技術と社会/地域医療

●はじめに 医歯薬看護系の大学受験生を教えていて気付くことがあります。 医療系の大学を志望する生徒はみな真面目で「誰か、人のために役立ちたい」「患者(の命)を救いたい」という強い使命感に駆られて勉強する人が多いように感じます。 こうした思い自体は決して間違いではありません。しかし、医療というと、対患者のことだけを考えて、その背後にある大きなものに対する視線に欠けている、悪く言えば、近視眼に陥っている受験生が大半です。 医療は診察室や治療室あるいは病床で患者と向き合って為されるもので、狭義には病院内で完結する(かのように見える)ものです。 しかし、その患者の背後には、患者の家族や友人・知人、パートナーといった患者に身近で接する関係者や、患者の住む地域があります。医療行為は直接的には患者個人に対して施されるものですが、医師・看護師(および医療関係者)は常に患者の背景にあるもの、すなわち家族や地域に向けてのサポートをするという側面があるという事実を忘れてはなりません。また、医師・看護師の病院内の振る舞いは、絶えず地域住民によって視られているという意識を持って業務にあたることが重要となります。 つまり、医師・看護師は常に地域の抱える問題と向き合いながら仕事をしているのです。こうした当たり前の事実は医療がルーティン化するとつい看過されてしまいがちですが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、全国やいくつかの都道府県に緊急事態宣言が発出されたり、北海道旭川市や沖縄県宮古島市に自衛隊が出動したりする事態になって、医療が地域(都道府県や市町村)と密接なつながりを持っていることを改めて思い起こさ
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【医歯薬看護系小論文・面接にも使える】第4回:高齢化社会/生活習慣病

第1部 高齢化社会(1)総論●超高齢社会  現代の日本では少子高齢化が進展しています。高齢化率(総人口に占める高齢者の割合)が21%以上の社会を超高齢社会といい、2018年には日本の高齢化率は28.1%となり、すでに超高齢社会に突入しています。  少子高齢化の背景として長寿化が指摘されています。  2018年のデータでは日本人の平均寿命は女性が87歳、男性が81歳で日本は世界で1、2位を争う長寿国となっています。  しかし、いくら長生きをしても、病気や障害で苦しみ、寝たきりの状態では本人や家族の心身の負担が増加します。  そこで、大切ことは平均寿命に加えて健康寿命を延ばすことにあります。   近年では、特に2025年問題と呼ばれる課題が指摘されています。 これは、戦後の第一次ベビーブーム(1947年~1949年)の時に生まれた、いわゆる「団塊の世代」が後期高齢者(75歳)になり、医療や介護などの社会保障費の急増が懸念される問題を指します。
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【基礎編/徹底解説】大学では小論文のどこが評価されるのか

(1)推薦入試やAO入試での小論文では何が評価されるのか 大学入試、とくに推薦入試やAO入試では小論文を課す大学が増えています。 今回はその理由を考えてみましょう。 結論から言えば、人間を見る、小論文や面接は、受験生の人となりを見るもの、と言っていいかと思います。一般入試の教科試験だけでは判別できない、受験生の人間性や性格、価値観やものの考え方を見たいからです。 学校のお勉強だけできるけれど、人間的に問題がある。そういう、いわゆる偏差値エリートはいらいない、ということです。たとえば、自己中心的な考え方をする。対人関係をうまく築くことができない。倫理観に乏しく、道徳心に欠ける。 教科試験だけで合否を採用して、今言ったような学生が大学に入ってくることを防ぐために課すのが小論文と面接試験なのです。 対人関係の話をしましたが、小論文と面接があるのは、医歯薬看護や福祉や教育関係の学部学科が多い傾向にあります。 これはひとえに人間を相手とする仕事という特徴を持つからです。ですから、業務を円滑に進めるためには言語能力やコミュニケーション能力が必須となります。 医師や看護師は患者さんに対して的確に説明し、患者さんの要望を最大限にくみ取って、治療やケアに反映させることが日々求められています。 そのための言語力、コミュ力や患者さんの気持ちに寄り添うことができる共感力の資質を試すのが小論文と面接といっていいでしょう。(2)一般入試の小論文 次に一般入試で小論文を考えましょう。 慶応義塾大学や早稲田大学スポーツ科学部などの難関私大では一般入試に小論文を課します。 こうした大学で小論文を出題するのは、教
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【基礎編/目からウロコ】小論文の「よい文章」とは?

(1)「よい文章」とは何か 小論文というと、巧い文章、美文、達文を書かなければならない。そう思っている受験生が多いかと思います。実は、大学入試の小論文は美文、上手な文章を書かなければいけないというわけではありません。もちろん、巧い文章を書くのに越したことはないでしょう。しかし、一部の難関私大の文学部(慶應義塾大学文学部)や芸術系の大学(日本大学芸術学部)ではない限り、巧い文章を書かなければ合格できないというわけでは決してありません。 なにしろ、みなさんは小説家や脚本家などの文章のプロをめざすわけではないのですから。 巧い文章を無理して書かなくてもいいけれども、入試で「よい文章」を書かなければ高い評価点をもらえることは難しく、合格に結び付くことも厳しいかと思います。 それでは、「よい文章」とはどんな文章でしょうか。 それは、書き手の「言いたいこと」が読者にうまく伝わる文章です。表現が不十分で、何を言いたいのかが曖昧(あいまい)であったり、いろいろな意味に取れたりして、誤解を招くような文章は「よい文章」とはいえません。 受験生の主張が余すところなく十分に読者(採点者)に伝わり、その主張が論理的な説得力を持ち、なおかつ独自な視点をもっていれば、大学の門に限りなく近づくことができるというものです。 つまり、「よい文章」とは「わかりやすい文章」のことなのです。(2)「わかりやすい文章」とは それでは「よい文章」=「わかりやすい文章」とは、どんな文章でしょうか。 「わかりやすい文章」を考える前に、わかりにくい文章、いわゆる悪文について見ていきましょう。以下の悪文の例を示します。<悪文の例1
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