【教養としての読書】日本最古の歌集「万葉集」①
こんにちは。大企業産業医、かつ内科専門医のココナラドクターです。今日も教養を高めていきましょう!!万葉集とは天皇から名もなき人の歌まで集めた、日本最古の歌集である。編集は大伴旅人の息子である大伴家持が行い、4200首のうち自分自身の歌473首、柿本人麻呂88首、旅人の異母妹である大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)85首、山上憶良80首、そして1800~2300首にものぼる詠み人知らずの歌から成る。歌人佐々木幸綱氏によると万葉集は言霊の宿る歌集であり、歌を通じて古代史が立体的に見えてくる、歴史を紐解く上でも重要な文献であるらしい。収められている歌は雑歌(ざっか):公式行事で詠まれたもの相聞歌(そうもんか):男女の恋についてまた挽歌(ばんか):死者を弔ったものと大きく分けて3つに分けることができる。和歌は舒明天皇(じょめいてんのう:飛鳥時代の天皇)即位頃から歌われており言葉は記号ではなく、魂の込められたものとして考えられていたので悲劇の皇子として知られる有間皇子(ありまのみこ)の歌など当時の天皇への忖度なく、ありのままの歴史を知ることができる。壬申の乱以降は、政治の落ち着きと同時に律令制度が整い天皇中心の国家の基盤が出来上がる。プロフェッショナルな宮廷歌人も現れ、「大君は神にしませば…」で始まる歌が多く作られるようになった。
0