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道中着、及び、着物衿コートの着方

 道中着と着物衿コートの共通するところは、たった一組の紐で着るところ。道行などのはめ込み衿のコートは、たくさんのスナップで支えるので、きっちりと着用することができ、身幅も、比較的個人の体型に合わせて着物から割り出してくるからすっきりした着姿になる。 それに比べて、道中着と着物衿コートは、たった一組の紐を結んで終わり。それは、大変、不安定な着姿になります。 内紐を引っ張りすぎると、脇でつった状態になり、外紐をきゅっと結べば、前幅が寄って見える。 これは、そういうコートなので、仕方がないのです。そういうものです。 内紐は、出来るだけゆったりと結び、下前が落ちなければそれでいい。外紐は、花が並ぶように結んでは引っ張りすぎです。花と花が1寸~2寸ほど離れるようにざっくり結びます。 逆に、花が並ぶように結ぶのは、身幅が広すぎます。花は、離れるように身幅を調節しましょう。(令和4年 9月)
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羽織を道中着に仕立て直せますか?

 道中着の仕立て方は、何通りかあるので、その都度、反物と寸法とお客様の希望を聞いて仕立てることになるが、特に希望がない場合は、一定の縫い方がある。が、これも、習ったところによるので、一つのやり方しかない、というわけにはいかない。 さてさて。 道中着の寸法は、道中衿は基本は幅3寸固定だし、羽織につくマチがつかず、コートの立て衿がつかないため、どう頑張っても寸法が足りないのである。前幅によって、裾で衿幅が4寸ぐらいまで広げられる可能性はある。 後ろ幅は着物と同寸、あるいは、肩幅までは広げてok。前幅は着物+1寸。それに道中衿の3寸が重なってくるので、着物の総身幅を足した寸法とほぼ同寸になる。 羽織やコートを総称して上衣、あるいは上着と言ったりするが、それは、前落とし、という、前身頃の衿の着く側を幅2寸5分から2寸7分ほどで切り落としてしまう部分がある。 道中着にもこれは共通であるが、道中着に関してのみ、前落としを落とさなくても良い仕立てがある。この場合、残布が多いことが条件で、前落としがない分、袖口を残布で取ることになる。 残布がない場合は、1尺5寸以上幅1寸5分以上あれば、斜めに前落としをして、幅を整え袖口に持ってくる。 前落としは、あってもなくても良い。あれば、前幅がちょっと狭くなるが袖口が取れるので総尺は短くて済む。なければ、前幅は余裕をもって出来るし、袖口も残布からとることになるが、残った布は鉤型に変形したものになるから、有効活用がしにくい。 つまり、ちょっと、前幅が狭くはなるが羽織を道中着に仕立て直すこともできるのだ。そこが道中着の良いところ、前身頃を打ち合わせてひもで縛
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羽織ものの身幅

 長着、つまり、帯をつけた和装の上から羽織る上着の後ろ幅は、着物と同寸。 前幅は、羽織であれば着物-2寸。コートなら、着物-1寸5分。 道中着(衽の付かない道中着衿のコート)は、幅いっぱい。 羽織は、前を打ち合わせないので、首の幅まっすぐに衿が下りてくるのが美しいと思います。が、帯などで押されて多少は開きます。この開き具合を止めるのが羽織紐です。羽織であまりよろしくないのは、前幅が広すぎて羽織紐がだるんと必要以上にたわむことと、裾で左右の衿が重なり合うような事態が起こること。 立衿がつかないので、多少の身幅が合わないことはごまかしやすい。マチが付くので、帯のふくらみ分はほぼ、マチが吸収してくれる。普段着はほぼ、お太鼓で締めるので、後ろ幅を広げるのはあまり考えなくても良いというのが昔の考え方であり、ワタクシの持論。 今の寸法は、後ろ幅をマチ上で広げ、マチで身幅を広げ、前幅を着物から1寸5分しか引かない。身幅、マシマシに広げているけど、これで、うまく着られているのか、ちょっと謎。 コートは、たて衿が付いてスナップで止める分、身幅のごまかしがききにくい。マチがつかない分は、たて衿と身幅を羽織より5分広げることで体を筒状に覆うようになっている。 前幅をきちんと止めて帯を完全に隠すことと、縫い目を割って全体をフラットに仕立てる。 道中着は、基本はたて衿がつかないので、身幅をいっぱいいっぱいに取らないと、前の重なりがなくなるが、紐でいかようにも調節できるのと道中着衿は3寸幅があるので、これが立衿の代わりになる。(令和4年 5月)男物の羽織の身丈 羽織の身丈は、長羽織がトレンドのようだ。が、
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道中着

 道中着、とは、道中着衿のコートのことです。コートのカテゴリでも説明しましたが、コートにつくたて衿がつかず、羽織のマチがつかない、大変、中途半端でざっくりした羽織ものです。 道中着衿とは、3寸幅の通しの衿で、天をスナップで折って着用する形の襟です。よって、広幅の道中着衿はあっても、バチ衿の道中着衿は存在しないのです。バチ衿を天で折って着ることはないからです。 着用形態を考えると、バチ衿の道中着衿は、着物衿の変形といえます。 道中着=コートは成り立っても、コート=道中着ではないのです。コートとは、縫い目を割る羽織ものの総称であって、コートが指すものは道中着衿のみではないからです。 都衿、千代田衿、被布衿、がそれぞれの衿の形のコートを差すのを考えれば自ずと理解できてくるのではないでしょうか。 つまり、「道行って書いてありますけど、道行衿でよろしいですか?」 と、いう問いに対して、「は? 道行って言ったら、道中着衿に決まってるでしょ?」 と、いうお返事はありえないわけです。なぜなら、道行=道行衿のことであり、つまり、道行コートを差すからです。 海外縫製の量販店で大人気の道中着ですが、そんなわけで、どこかで統一してもらえると縫う方としては助かります。 道行を道中着前提に話をされて「お前はそんなことも知らないのか」と言わんばかりに指摘されても、「はあ」としかお答えできません。(令和4年2月)
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