トヨタは生産方式だけじゃなく製品開発もすごい
大野耐一さんによって生み出されたトヨタ生産方式、別名リーン生産はあまりにも有名ですよね。大野耐一さんは、著書の中でリーン生産は、・ ジャスト・イン・タイム・ にんべんと付く自働化の2つであるとおっしゃっています。「必要なときに必要なものを必要なだけ」ということを基本理念とし、人間が機械に知恵をつける、ということもおっしゃっています。そして、かんばん方式=リーン生産ではない、とも強調されていて、何か形を真似することではなく、チームワークで問題を発見し、一歩一歩改善していくことが大切だということです。一方、トヨタの製品開発については、日本ではあまり知られていないのですが、実はアメリカ人の研究者、アレン・ウォードによって「リーン製品開発方式」として体系化されています。トヨタが出発点でありながら、トヨタ自身が発信したことではなく、アメリカ人の手によって広められたため、欧米での普及が先になって、日本には逆輸入のような形で2010年ころから少しずつ広まりを見せています。日本で普及のきっかけとなったのは、稲垣公夫さんの「開発戦略は意思決定を遅らせろ!」という本で、リーン製品開発手法の入門版として日本製造業の技術者たちに広く読まれています。リーン製品開発手法は、大きく捉えると・チーフエンジニア制・セットベース開発・A3報告書の3つの要素によって作られたトヨタ独自の開発システムであると言えます。3つの重要要素について簡単に説明しておきます。チーフエンジニア制主査制度とも呼ばれますが、トヨタのチーフエンジニアはトヨタの組織力の強さの象徴かもしれません。多くの企業がこの制度を真似ようとしますが、企業
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