婦人科では教えてくれない「ピルと恋愛」の関係:パートナー選びに影響する科学的理由
はじめに:「なんか最近、彼のこと好きかわからない」「ピルを飲み始めてから、なんとなく彼への気持ちが薄くなった気がする」こんな話を聞いたことはないだろうか。あるいは、あなた自身がそう感じたことがあるかもしれない。世間では「ピルは避妊のための薬」「生理痛を和らげるもの」という認識が一般的だ。婦人科に行っても、医師から説明されるのはホルモンの数値や副作用のリスクがほとんどで、「恋愛感情への影響」まで踏み込んで話してくれることは稀だろう。Aさん(三十代前半・映像制作の仕事をしている女性)は、数年前からピルを服用していた。飲み始めた当初は生理痛が劇的に改善されて喜んでいたのだが、しばらく経った頃からパートナーへの性的な関心がじわじわと薄れていることに気づいた。「好きじゃなくなったわけじゃない。でも、前みたいにドキドキしない。触れたいという気持ちが湧いてこない」——彼女はそう語る。これは関係のマンネリなのか、それともピルの影響なのか。彼女自身にも判断がつかなかった。実は、この「判断がつかない」という状態こそが問題の核心だ。ピルが恋愛感情やパートナーへの魅力の感じ方に影響を与えうることは、科学的にかなりの程度明らかになっている。にもかかわらず、そのことを知っている人はまだまだ少ない。第1章 ピルが「好みのタイプ」を変えてしまう科学的メカニズムそもそも女性の体は、月経周期を通じてホルモンの波に乗りながら、無意識のうちにパートナーの「質」を評価するシステムを持っている。これは人間が何万年もかけて進化の中で獲得してきた、いわば「体に組み込まれた知恵」のようなものだ。排卵期(妊娠しやすい時期)になる
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