#191 「クルミアレルギー」急増、表示義務化へ
どんな症状?「健康によい」とよく言われる「クルミ」について、食物アレルギーの発症例が増えているなどとして、アレルギー表示を義務化する方針を、消費者庁が6月1日、明らかにしました。「クルミアレルギー」の症状や対処法、義務化の背景について、医療ジャーナリストの森まどかさんに聞きました。命に関わる可能性もQ.クルミによる食物アレルギーの症状や原因について教えてください。森さん「本来は食べて問題ないクルミなのに、異物だと体が誤って認識してしまい、自分の体を防御するために免疫反応が過敏に働いた結果、さまざまな症状を引き起こすのが、クルミを原因食物とするアレルギーです。クルミ特有の症状があるということはなく、食物アレルギーを起こす他の原因食物と同じように、全身に多様な症状が出る可能性があります。具体的には、次のような症状です。・かゆみ、じんましん、赤くなるなどの皮膚の症状・目が充血する、まぶたが腫れるなどの目の症状・喉がイガイガする、唇が腫れる、口の中や舌の痛み・違和感といった口腔(こうくう)内の症状・くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどの鼻の症状・息苦しくなる、喉の奥が詰まる感じがする、声がかすれる、せきが出るなどの呼吸器の症状・腹痛、嘔吐(おうと)、吐き気、下痢などの消化器の症状・脈の異常(速くなる、不規則になる等)、手足が冷たくなるなどの循環器の症状・頭痛、元気がなくなるなどの神経の症状これらの症状は、食後15分後くらいから2時間くらいの間に出ることが一般的です。こうした症状のうち、嘔吐や腹痛、呼吸困難などの複数の症状が食後すぐに出ることを『アナフィラキシー』と言い、最も重症の場合は、意識
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