832.こんにゃく」ってちゃんと栄養あるの?
独特の歯応えと弾力性が特徴の加工食品「こんにゃく」。おでんや甘辛煮など、家庭の定番料理で活躍する食材です。低カロリーなイメージが定着しており、ダイエット中に重宝する食材としても人気ですが、一方で「ちゃんと栄養あるの?」「カロリーも栄養価も低そう」など、栄養に関しては疑問視する声も少なからず聞かれます。実際のところはどうなのでしょうか。管理栄養士の岸百合恵さんに聞きました。
実はカルシウムも多く含まれる
Q.そもそも「こんにゃく」とはどんな食材ですか。
岸さん「『生イモこんにゃく』と呼ばれるものは、生のこんにゃくイモをすりおろして作られますが、現在、私たちが普段スーパーなどで購入している一般的なこんにゃくは、こんにゃくイモを乾燥させて粉末状にした『こんにゃく粉』を原料とした『製粉こんにゃく』が主流です。
こんにゃく粉に水を混ぜてよく練り、水酸化カルシウムや炭酸ナトリウムを加えて固めることで作られます。特有のプリプリとして歯切れのよい食感は、『グルコマンナン』という食物繊維が、これらのアルカリ性物質によって変化することで生まれるものです。
こんにゃく粉で作られるこんにゃくは白色をしていますが、これに海藻やひじきなどの粉末を混ぜたものが『黒こんにゃく』で、昔ながらのこんにゃくイモをすりおろして作るこんにゃくの見た目を再現しているようです」
Q.こんにゃくに、栄養は含まれているのでしょうか。
岸さん「文部科学省の『食品成分データベース』によると、こんにゃく(板)は100グラム中5キロカロリーと非常に低カロリーですが、食物繊維が2.2グラム、カリウムが33ミリグラム、カルシウ
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