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眠らない街の夜、静寂の夜

 日が沈みだすころ、かつての私は地下2階へと続く階段を降り、店の重い扉を開けます。 それが、かつて歌舞伎町の飲食店で働いていた私の「朝」の始まりでした。 入念に掃除をし、開店準備を整えます。19時から26時までの営業時間は、目まぐるしい光と喧騒の中にありました。 店が引けた後、再び1時間ほどかけて掃除を終わらせます。 すべての作業を終えて地上の階段を上がると、そこにはカラスとネズミ、そして路上に酔いつぶれたホストが転がっている――そんな光景が広がっていました。 当時はそれが日常であり、完全に慣れてしまっていましたが、今振り返れば、私の心と体には少なからず無理がかかっていたのだと思います。 本来、夜という時間には、昼間にはない心と体を癒やすための特別な魅力がたくさん詰まっています。 社会の動きが止まり、周囲の雑音が消えていく。連絡や予定に追われることなく過ごす夜。 それは単に「何もしなくていい」という受動的な解放感ではありません。むしろ、自分の意志で「今は意図的に何もしない」と決める、180度違った能動的な選択なのです。 強い光や視覚的な刺激が減り、疲れた目や脳を優しく包み込んでくれる心地よい暗闇。そこには、誰の目も気にする必要がなく、自分のためだけに時間を使える自分だけの自由な空間が広がっています。 あの地下2階の喧騒や、混沌とした歌舞伎町の夜とは対極にある、静かで穏やかな時間。それこそが、消耗したエネルギーを回復させるためにとても大切なひとときなのです。 そして、夜がもたらす最大の恩恵が、睡眠という最高の癒やしの時間です。 眠っている間、私たちの体と脳は完全に休息し、明日を生
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