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「音信不通3ヶ月からのプロポーズまでの物語」

「もう終わったんだと思います」彼女が最初に私にそう言ったとき、  その声はかすかに震えていて、  目の奥には、ずっと我慢してきた涙が溜まっていました。彼とは3ヶ月間、完全に音信不通だそうです。・既読もつかない。  ・電話も出ない。  ・SNSも更新されない。  ・共通の友達もいない。「嫌われたんだと思います」  「私が悪かったんだと思います」  「もう戻れないですよね」彼女はそう言いながら、  施術中もずっと、自分を責め続けていました。でも私は知っていました。これは「終わり」ではなく、  「流れが止まっているだけ」だと。霊視したらすぐにわかりました。縁結びの施術をしたその当日、  彼女の表情が少しだけ柔らかくなったのを覚えています。「なんか…朝から胸が軽いです」  「泣きたいのに泣けなかったのが、なんか今になって泣けそうです」それは、  心が動き始めたサインでした。事前に施術に向けて整いていたからです。縁結びは、  相手を無理やり動かすものではない。あなたの心の流れを整えることで、  相手の心にも変化が起きるのです。施術から3日後、  彼女からメッセージが来ました。「先生、なんか不思議なんですけど…  彼のことを考えると苦しくないんです」それは、  執着がほどけ始めた証拠ですよ。と説明。執着がほどけると、  相手の心は自然に動き出す。そして施術から1週間後。「先生…彼から連絡が来ました」震える声でそう言った。彼からは、「ごめん、ずっと考えてた。  一度ちゃんと話したい」彼からのメッセージは、  たったそれだけだった。でも、  その一言に込められた本音は深かった。会って話すと、
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今から、少しだけ外に出られる?

通話の向こうで、陽菜が小さく息を吸う。「じゃあさ」その一言で、空気が変わる。「今から、少しだけ外に出られる?」凪の指が止まる。「え……今?」夜。部屋。さっきまでの“安全な距離”。全部が、一瞬で揺れる。でも、陽菜は続ける。「5分だけでいい」やわらかい声。でも、逃がさない。「同じ空気って言ったじゃん」少し間。「ほんとに、同じとこで感じてみない?」凪の心臓が、大きく鳴る。怖い。でも。逃げないって、決めた。凪は立ち上がる。パーカーを羽織って、ドアに手をかける。「……出る」短く。でも、ちゃんと前を向いた声。陽菜が、少しだけ笑う。「いいね」その声が、背中を押す。凪は、静かな廊下を抜けて外へ出る。夜の空気。少し冷たい。心が、はっきりしていく。「どこ?」凪が聞く。陽菜は、すぐに答える。「学校の近くの公園」あの場所。今日の続きが始まった場所の、少し先。「先に着いたら、ブランコね」軽く言う。でも、意味は重い。「ちゃんと見るって言ったでしょ?」凪の胸が、また鳴る。「……うん」歩き出す。夜道。街灯。静けさ。でも――もう一人じゃない。同じ方向に、同じ速度で、もう一人も動いている。凪は、少しだけ笑う。(ほんとに、来るんだ)その気持ちが、少しだけ嬉しい。そして、止まりかけていた物語が、一気に“動き出す”。
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