1338.「日本企業のように見えて、実は中国企業」——YouTube広告と通販詐欺の実態
「日本企業のように見えて、実は中国企業」——YouTube広告と通販詐欺の実態最近、YouTubeを見ていると、ナレーション付きの広告動画が頻繁に流れます。その音声は一見、日本語で自然に話され、日本の地域名や大学名、専門分野などを次々と挙げながら、あたかも「日本の研究者が開発した」「国立大学が関与した」といった印象を与えるものが多いです。画面には「日本発」「〇〇県の老舗メーカーが開発」「職人の手作業」といった文字。どこか信頼できそうに見える──しかし、いざ商品の販売元を確認すると、販売会社の所在地は中国や香港、または不明瞭な住所であることが少なくありません。こうした「日本らしさ」を装った広告は、ここ数年で急増しています。実際に私自身も、まさにその“罠”にはまったひとりでした。■ 南部鉄瓶の伝統を信じて——しかし販売元は中国企業だった私がその広告を見たのは、昨年の冬でした。動画では「岩手県盛岡の伝統工芸・南部鉄器の技術で作られた新しいフライパン」と紹介されており、映像には落ち着いたナレーションとともに、年配の職人が鉄を打つ様子が流れていました。「さすが南部鉄器の職人の仕事だな」「日本の技術を応援したい」と思い、すぐに注文ボタンを押しました。支払い方法は「代金引換」を選択。これなら安心だろうと考えていました。数日後、宅配便が届き、封を開けてみると、どこか違和感がありました。パッケージに日本語の説明はほとんどなく、取扱説明書は中国語混じりの不自然な日本語。販売会社の名前を調べてみると、登記地は「深セン市」でした。驚いてすぐに運送業者に連絡し、受け取りを拒否・返品の手続きを依頼しました
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