「続けることは天与の才」不器用でも大丈夫、あなたの歩みは力になる
続けることは天与の才「続けることは天与の才」これは、かつて私がパンを人に教える仕事をしていた頃、上司からかけてもらった言葉です。当時の私は、自分の不器用さにずいぶん悩んでいました。手際よく何でもこなす生徒さんの方が私よりずっと上手にパンを焼けてしまって、内心がっくりしたり、小馬鹿にされているような気がして落ち込んだこともありました。「自分は向いていないのかもしれない」と思ったことも一度や二度ではありません。そんなとき、上司が静かにこう言ったのです。「器用な人は、ある程度できるようになると次に興味が移っていくことが多いんだよ。でも、不器用な人は一筋になれる。不器用さというのは、実は続ける力と一緒にやってくるものなんだ。」この言葉が、ずっと心に残っています。その上司も自称「不器用」でそれを乗り越えるべくものすごく努力と経験値を積んできたそうです。器用な人は、確かに早くコツをつかみ、短期間で結果を出せるかもしれません。でも、その分だけ関心の範囲が広く、他のことにも目が向きやすい。一方、不器用な人は時間がかかります。何度も失敗して、試行錯誤して、遠回りをします。でもその過程で、ひとつのことに向き合い続ける力が自然と育っていくのです。この「続ける力」こそが、天から与えられた本当の才能、天与の才なのだと、私はこの言葉から教わりました。仕事でも趣味でも、「早く結果を出すこと」や「うまくできること」が才能だと思われがちです。でも、最初は不器用でも、歩みを止めずに続けられる人は、やがて誰にも真似できない深みを手に入れます。最初は追い抜かれたように見えても、最後にたどり着く場所が違ってくるのです。
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