中谷彰宏さんの気遣いから学んだ「信頼関係」が本づくりの核心
母の命日に思い出すこと
今日、9月23日は私にとって特別な日です。
2012年のこの日、母が他界しました。もう13年が経ちます。
その朝、突然「危篤です」という連絡を受け、タクシーで病院へ駆けつけましたが、間に合いませんでした。晩年は体調不良やメンタルの不調もあり、きっと生きづらさを抱えたまま旅立ったのだろうと今になって思います。
当時の私は、年間で15冊前後の書籍やムックを編集しており、毎日7冊近くを同時進行していました。そんな慌ただしい日々の中に突然訪れた訃報。すべての編集作業を中断し、葬儀や告別式の準備に追われることになりました。
母は花が好きでしたが、長い闘病の末、かつて多くいた友人・知人も減ってしまい、葬儀はこじんまりとしたものに。私はただバタバタと、目の前の準備に追われていました。
斎場で届いた花と本
そんな時に、忘れられない出来事がありました。
作家の中谷彰宏さんから、大きな花と「大切な人との別れ」をテーマにしたご自身の著作3冊、そして自筆の短いメッセージが届いていたのです。
私はほとんど誰にも連絡していませんでした。会社に最小限の報告を入れただけです。なのに、なぜここまでの心遣いをいただけたのか。
その瞬間、私ははっきりと感じました。
「ああ、この人は“出版社”ではなく“私”という編集者を見てくれているんだ」と。
「著者と編集者」という関係性
中谷さんはいつも「出版社ではなく編集者と本を作る」と言います。その言葉を、この体験で私は骨身に染みて理解しました。だからこそ彼は今まで1200冊以上、さまざまな出版社から本を出し続けることができているのでしょう。
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