出版は「夢の印税生活」から「信用を得るための手段」へ
新型コロナウイルス騒動後、出版業界はかつてないほど大きく変わりました。
私は2003年ごろから書籍編集の現場に関わってきましたが、その変化を間近で見てきて
「出版の意味はまるで違うものになった」
と断言できます。
■2005年ごろの出版は「成功の切符」だった
当時、ビジネス書や自己啓発書、美容、料理、占い、健康本などのジャンルでは、ある成功パターンが存在していました。
初版で5万部突破、10万部突破
各出版社からオファーが殺到
テレビのコメンテーターや雑誌連載が決まり、一気に有名人に
多額の印税が支払われ「夢の印税生活」が現実になる
出版デビューは「人生を変える一発逆転の手段」と言っても過言ではありませんでした。
■今は「フォロワーではなくファン」がなければ紙の出版は難しい
しかし現在は事情がまったく違います。
SNSやYouTubeで多くのファンを持っている人、
あるいはタレントや政治家といった著名人でない限り、出版社から声がかかることはほとんどありません。
どうしても紙の本を出したい場合、多くの人は「出版プロデュース会社」や「出版社の企業出版部門」に数百万円を投じて、いわゆる「買い取り出版」をしています。
たとえば10年前なら初版7000〜8000部が当たり前でしたが、今は3000部刷れれば良い方です。
書店の取次会社も、無名の著者の本を大量に仕入れるリスクを負わなくなったのです。
「堀江貴文さんやひろゆきさんの本なら売れる」──そう判断されるのは当然のことかもしれません。
つまり、本を出す目的自体が大きく変わったのです。
■今の出版に求められるのは「信用を得ること」
昔の
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