「『星の銀貨』の主題による第四の物語」青山学院大学教育人間学部心理学科2022年
(1)問題
次の文章を読んで、問一~問三に答えなさい。
むかしむかし,あるところに,ひとりの少女が住んでいました.お父さんもお母さんも死んでしまって,食べ物も住む家もなくなり,シャツとスカートとひときれのパンだけが,少女に残されました.
少女がパンを持って原っぱをとぼとぼ歩いていくと,貧しい男がやってきました.その男は少女に「手に持っているパンを私におくれ.おなかがぺこぺこなんだ.」と言いました.かわいそうに思った少女は,その男にパンをあげました.
少女がまたとぼとぼ歩いていくと,はくスカートのない女の子が,少女のはいているスカートを欲しがりました.かわいそうに思った少女は,はいていたスカートをその女の子にあげました.
夜になり,少女が森にさしかかると,そこに着るシャツのない男の子がいて,言いました.「着ているシャツをぼくにください.寒くて死にそうなんです.」少女は少し迷いましたが,その子があまり寒そうなので,着ていたシャツをぬいで,男の子にあげました.
少女が寒さにこごえながらうずくまっていると,どうしたことでしょう.空からたくさんの星が降ってきて,それがぜんぶ,ぴかぴかの銀貨になったのです.そして,気がつくと,少女はぴかぴかに輝く新品のシャツとスカートを身につけていました.
●2番目のお話
むかし,ある別のところに,別の少女が住んでいました.その少女は最初の少女のことを聞いて知っていたので,そんなふうになりたいな,と思っていました.
幸か不幸か,お父さんもお母さんも早く亡くなり,思い通りの貧しい少女になることができたので,さっそく原っぱに出て行って,腹ぺこの男
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