占い鑑定士になったきっかけと現在
私は20代の頃、父親が経営する会社に勤務しておりました。近頃、父親の様子がどこかおかしい――そんな違和感を、漠然と感じていたのを覚えています。当時、私は会社の専務という立場にありました。ある日、3,000万円の手形に裏書譲渡として実印を押してしまったのです。実の親が行うことですから、そこに疑いの気持ちは一切ありませんでした。しかし挙句の果てに、父親は突然行方不明となりました。会社の3階の窓から下を見下ろすと、黒塗りのベンツが5台、ずらりと並んでいたのです。あの時が、私の人生で最も追い詰められた時期でした。必死になり、まさに藁にもすがる思いで出会ったのが、とある先生でした。その先生はこうおっしゃいました。「人間には運命というものがある。しかし運命には“宿命”と“立命”がある。宿命を知ったうえで、それをどう生きるか――それが立命だ。宿命に翻弄され続ければ、人生は悲惨なものになってしまう。宿命を転換していくところに、人間としての成長と発達がある。その立命こそが大切なのだ。」正直、その時の私は、それどころではありませんでした。怖い人たちに裏手形で頬を打たれるような状況にまで追い込まれていたのです。それでも先生は、事細やかに「この状況からどう脱出していくのか」を説明してくださいました。後になって分かったことですが、その方こそ、私の人生を大きく変える占い師だったのです。「ここまで来たのだから、すべてをこの先生に委ねよう」そう決心し、私は昼夜を問わず占いを学び始めました。要するに、「過去からの自分を知る」ということ。私は今でも「己を知れ」という言葉を大切にしています。先生はご高齢で、まるでご
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