── 宅録ボーカルのクオリティを一段上げるために
おはようございます!MaCoです。
日頃からたくさんの「歌ってみた」やナレーション音源の(宅録素材の)MIXも担当させていただいていますが、最近とても強く思うことがあります。
それは――
「録音の段階で、ほんの少し意識するだけでMIX後の完成度がグッと上がる」ということです。
録音環境は人それぞれ違います。
機材も千差万別です。
でも、どんな環境であっても「ちょっとした工夫」と「録音前の準備」で、音の印象はかなり変えられます。
この記事では、エンジニアとしての視点から、録音時に気をつけてほしいポイントをまとめてみました。
これから録音をしようとしているあなたにとって、少しでも役立てば嬉しいです!
1. マイクと口の距離を安定させよう
録音で最も多いミスのひとつが「距離がバラバラになること」です。
距離が近すぎるとボフボフした破裂音(ポップノイズ)が入ったり、遠すぎると息が抜けたような軽い声になります。
理想は15〜20cm前後。
その距離をキープするために、下記のような工夫をおすすめします。
• マイクと口の間に「手をグーにして入るくらい」のスペースを空ける
• 録音時に姿勢を固定できるイスやスタンドを使う
• ポップガードを使って距離の基準にする
距離が安定するだけで、音圧・明瞭感・バランスが安定し、MIXでも非常に有利になります。
2. ノイズが入りにくい環境をつくろう
宅録では「空調音」や「外の車の音」「スマホの通知音」など、意外と環境ノイズが入り込みがちです。
録音の前に、以下のようなポイントをチェックしましょう!
• エアコンや扇風機など「連続音」が出るものを止める
• 録音中はスマホを機内モードに
• 窓やドアはできる限り閉めて、外の音を遮断
• パソコンやインターフェイスのファンの音が大きい場合は、マイクの向きを工夫する
「録ってから消す」より「最初から入れない」方が絶対に良いです。
不要なノイズが減ると、EQやコンプ処理にも余裕が生まれます。
3. マイクの正面で歌う
録音を聴いていると、少し斜めを向いて歌っているような声になっている方が時々いらっしゃいます。
マイクの感度(特に単一指向性マイク)は、真正面で受けた音が最もクリアに録れます。
少しでもズレると、こもったりマイク本来の音響特性のバランスが悪くなってしまうことも。
録音前に「マイクに向かってしっかり話す・歌う」感覚を再確認しましょう!
4. 録音レベル(音量)を意識する
意外と多いのが「録音音量が小さすぎる」ケースです。
小さすぎるとノイズが目立ち、大きすぎると歪んでしまう(=クリップ)ことがあります。
DAWやオーディオインターフェイスのメーターで、
平均で-12〜-6dB、最大で-3dBあたりに収まるように調整するのがベストです。
ポイント
• 音割れ(赤ランプ点灯)はNG!少し下げる勇気を
• 小さすぎてもノイズとの距離(S/N比)が悪くなる
• サビや盛り上がるところを基準にレベルを決めよう
録音が良いレベルで整っていると、後のMIXでも自然な音圧感が出しやすくなります。
5. 編集・補正を前提に録らない
「あとでピッチ修正すればいいや」と思っていませんか?
もちろんMIXでは補正作業も行いますが、録音時の表情やブレス、勢いなどの “生の感情” には勝てません。
特に音程を探りながらの歌唱や、小さく歌っている状態だと補正しても生きた歌にならないケースが多いです。
本当に “生の感情” には勝てないんです。。。
ベストなテイクを残すためにも
• 一度通して本気で歌ってみる
• 感情や抑揚を意識する
• できれば複数テイク録って、選べるようにする
MIXは歌の魅力を引き出すサポート役です。
土台がしっかりしているほど、完成も素晴らしいものになります!
おわりに:いい作品は“いい録音”から始まります
録音は、あなた自身の音楽のスタート地点です。
ここで丁寧に録っておくことで、MIXやマスタリングの工程もスムーズに、そして魅力的に進めることができます。
ぜひ!!あなたの「声」や「思い」をより良い形で残していただければと思います。
わからないことがあれば、MIX依頼時にも気軽に相談してくださいね!
あなたの録音が最高の作品になりますように。