志望動機が薄く見えるのは、会社への共感が抽象的だから

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ビジネス・マーケティング
ESの志望動機を書くとき、多くの人が「御社の○○に共感しました」から書き始めます。気持ちは伝わるはずなのに、読んだ採用担当には「どこにでも使える文章」に見えてしまう。薄く見える原因は、共感の中身が抽象的なままになっていることです。丁寧な言葉を並べるほど、かえって何も伝わらなくなります。

1点目は、共感した「場面」を1つに絞ることです。「理念に共感しました」だけでは、どの会社にも当てはまります。代わりに、共感したきっかけの場面を具体的に書きます。店舗で受けた接客、使ってみたサービスの使い心地、説明会で聞いた社員の言葉。場面が1つあるだけで、文章はその会社だけのものになります。場面を思い出せないときは、説明会のメモや会社のサイトをもう一度開いて、引っかかった箇所を1つだけ拾うところから始めてください。

2点目は、場面と自分の経験をつなげることです。場面だけ書いても感想で終わります。「その場面で感じたこと」と「自分がこれまでにやってきたこと」を1文でつなげます。アルバイトで接客をしていた経験、ゼミで調べたテーマ、趣味で続けてきたこと。接点が1つ見つかれば、志望動機は「その会社で何がしたいか」に変わります。経験が派手である必要はありません。続けてきたことのほうが、採用担当には伝わりやすいものです。

3点目は、入社後にやりたいことを、職種の言葉で書くことです。「貢献したい」「成長したい」は、どの職種にも使えます。募集要項の職種名を使って、具体的な仕事の名前を入れてみてください。営業なら「お客様への提案」、企画なら「新サービスの企画書」。職種の言葉が入るだけで、採用担当は入社後の姿を想像しやすくなります。

書き直すときは、まず志望動機の下書きから「御社の○○に共感しました」の1文を抜いてみてください。残った文章だけで、どの会社への志望動機か分かるかどうか。分からなければ、場面を1つ足すところから直すのが近道です。「貴社の事業に魅力を感じました」「社会に貢献したいと考えています」といった文は、会社名を入れ替えればどこにでも使えてしまいます。そういう文が残っていないか、最後に1つずつ確かめてみてください。

私「ことばの仕立屋」では、就活・転職のES・履歴書・職務経歴書の文章添削をするサービスを出品しています。事実はそのままに、伝わる文章へ整えることを大切にしています。まだ始めたばかりで実績はありませんが、進め方や含まれる範囲はサービスページに正直に書いています。

志望動機で手が止まっている方は、まず共感した場面を1つ、メモに書き出してみてください。文章の直し方に迷ったら、選択肢のひとつとしてどうぞ。

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