「トイレ忘れてた…www」「行ってください笑」

「トイレ忘れてた…www」「行ってください笑」

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コラム
「無心になれますね。」
女性がぽつりと言った。



バリバリのキャリアウーマンの生徒さん。
共働きで子供も2人いると言っていた。
普段はきっと、頭も体もフル回転させている人だ。

日常って、忙しい。

そんな彼女が、その日、
5時間ずっと陶芸をしていた。

5時間。

……長い。

粘土をこねて、形をつくって、少しずつ整える。
ただ、それだけに5時間。

「トイレ、忘れてました。笑」
たしかに、行ってない、ですね。笑
つられてわたしも笑ってしまった。

その姿を見ていたら、ふと、わが子を思い出した。
公園の砂場。

山をつくったり、穴を掘ったり。
自分で壊したり。

(……ながいなー。いつまでやるんー)

と思うこともある。
昼過ぎにきて、もう空は赤くなりかけている。

でも本人は、真剣で、
めちゃくちゃ楽しそうだ。
一人でなんかブツブツも言っている。
そこに私の認識している時間の概念とは違う、
時間が流れているようだ。

陶芸をしている彼女と、砂場で遊ぶわが子。

大人と子どもは違うのか?
いや、きっとそんなに違わない。

でも
大人になると、何をするにも理由を探してしまう。
役に立つか。上達するか。時間を無駄にしていないか。


ときには何の役にも立たなくていい時間があってもいい。
とういうか、時間にしばられなくていい。

「気づいたら、未来になってた。」
という体験をいつぶりに彼女はしたんだろう。

公園の砂場で夢中になる子どものように、
大人だって、たまには時間を忘れて遊んでもいいと思う。

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彼女は自分のアクセサリー置きを作っていた。
リアルな手の造形と、そこに施す細かな装飾。

「私、小さいときから結構器用な方だったんですよ~」
トイレから帰ってきて、
そのあともう1時間作業しきった自慢げな顔は、
砂場遊びに満足してた子供の面影があった。



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