親が入院していて、病院から「そろそろ退院先を考えてください」と言われる。
でも、自宅に戻るのは難しい。
そこで老人ホームを探し始める。
こうなると、かなり焦ると思います。
仕事もある。
家族との相談も必要。
病院とのやり取りもある。
そのうえで、何件もの老人ホームのホームページを見て、料金や医療対応を確認する。
老人ホーム探しは、家族に時間の余裕がある時期に始まるとは限りません。
実際、施設探しは「難しい」というより、地味に時間がかかる作業です。施設公式サイト、自治体資料、重要事項説明書、料金表などを確認し、施設ごとに違う情報を同じ形に整理する必要があります。
だから、時間がないときほど「全部を見る」のではなく、先に絞ることが大切です。
最初に「絶対に外せない条件」を3つくらい決める
いきなりGoogleで老人ホームを検索する前に、まず条件を決めます。
たとえば、
月額15万円程度まで。
家族宅から車で30分以内。
本人に必要な医療処置に対応できる。
この3つです。
ほかにも、
個室であること。
認知症が進んでも相談できること。
要介護4でも入居できること。
など、家庭によって絶対条件は違います。
ここで大事なのは、「希望」と「絶対条件」を分けることです。
建物が新しい。
庭がある。
食事がおいしそう。
駅から近い。
こうした条件は大切ですが、「満たさなければ入居できない条件」とは別です。
時間がないときは特に、
「これを満たさない施設は候補から外す」
という基準を先に作ったほうが探しやすくなります。 親の老人ホームを3施設まで絞る本
最初から3施設だけ探さない
急いでいると、
「とりあえず検索して上から3施設見よう」
となりがちです。
でも、最初から3施設だけに限定すると、たまたま検索上位に出てきた施設を選んでしまう可能性があります。
そこで、まずは5〜10施設くらいをざっと見ます。
この段階では詳しく調べません。
見るのは、
地域。
施設種別。
月額料金の目安。
入居条件。
医療面で明らかに難しくないか。
くらいで十分です。
その中から、
予算を大きく超える。
家から遠すぎる。
本人の入居条件に合わない。
必要な医療対応が難しい。
という施設を外していきます。
本でも、最初は広く浅く探し、条件に合わない施設を外して、残った3〜5施設を詳しく調べる方法を勧めています。
5〜10施設すべてのPDFを読む必要はない
重要事項説明書はかなり役立つ資料ですが、何十ページもあることがあります。
10施設見つけて、10施設すべての重要事項説明書を最初から最後まで読む。
これはかなり大変です。
時間がないときは、まず簡単な条件で候補を落とします。
そして、
「この施設なら可能性がありそう」
という3〜5施設だけ、詳しい資料を見る。
見る順番を変えるだけで、かなり作業量を減らせます。
老人ホーム探しでは、
たくさん調べること
より、
調べなくていい施設を早めに外すこと
のほうが重要です。
残った施設は同じ項目で比べる
候補が3〜5施設まで減ったら、今度は少し詳しく見ます。
このとき、施設ごとにバラバラの項目を見ると混乱します。
A施設では料金。
B施設では医療。
C施設では部屋。
これでは比較できません。
そこで、同じ項目で並べます。
たとえば、
項目A施設B施設C施設月額費用入居条件介護体制医療対応看護師の配置家族宅からの距離面会退去条件気になる点確認したいこと
全部の欄が埋まる必要はありません。
分からなければ、
「不明」
「要確認」
と残します。
比較表の目的は、「どこが一番いいか」を決めることではなく、各施設の違いと、見学で確認すべきことを見えるようにすることです。
急いでいるときほど「月額○万円」だけで決めない
時間がないと、料金だけで絞りたくなります。
でも、
月額12万円
と書いてあっても、それが毎月の総額とは限りません。
介護保険の自己負担。
医療費。
おむつ。
洗濯。
通院介助。
外出付き添い。
などが別料金になる場合があります。
だから最低限、
「この月額に何が含まれているか」
だけは確認したほうがいいでしょう。
安く見える施設でも別料金が多ければ、実際の差は小さくなることがあります。
医療は「本人の場合」で見る
急いで施設を探していると、
「医療対応あり」
という表示だけで安心したくなります。
でも、本人に必要なのは一般的な医療対応ではありません。
たとえば、
インスリン。
在宅酸素。
尿道カテーテル。
透析。
認知症。
定期的な通院。
など、本人の状態に対応できるかどうかです。
「医療対応していますか」ではなく、
「母は朝夕にインスリンが必要ですが、自己注射できなくなっても対応できますか」
というくらい具体的に確認するほうが分かりやすいです。
3施設まで絞れたら、いったん検索を止める
施設探しは、検索しようと思えばずっと続けられます。
「もう少しいい施設があるかもしれない」
「隣の市も見てみよう」
「別の紹介サイトにもあるかもしれない」
こうしていると、いつまでも終わりません。
絶対条件を満たしていて、
予算内。
本人の状態に対応できそう。
家族も通える。
本人の希望にも大きく反しない。
という施設が3つ程度見つかったら、一度ネット検索を止めます。
そこから先は、実際に問い合わせたり見学したりして確認する段階です。
時間がないときは「調査部分だけ頼む」方法もある
ここまでの作業は、自分でもできます。