親の老人ホームを探すことになったとき、多くの人が最初にするのは検索だと思います。
「老人ホーム ○○市」
「介護施設 月額15万円」
「認知症 老人ホーム」
こう検索すると、たくさんの施設が出てきます。
ところが、施設を見れば見るほど分からなくなることがあります。
A施設を見ると、「やっぱり家から近いほうがいい」。
B施設を見ると、「少し遠くても安いほうがいい」。
C施設を見ると、「看護師がいるところのほうが安心かもしれない」。
こうしているうちに、何を基準に探していたのか分からなくなってしまいます。
老人ホーム探しは、最初から「一番いい施設」を探すよりも、まず本人と家族の条件を整理したほうが進めやすくなります。実際、施設を見る前に条件を決めておくことで、見る必要のない施設を早めに外せます。
まず「絶対に外せない条件」を決める
希望はたくさんあると思います。
個室がいい。
食事がおいしいところがいい。
建物がきれいなところがいい。
駅から近いほうがいい。
でも、すべてを同じ重要度で考えると、なかなか決まりません。
そこで、
「絶対に外せない条件」
と
「できれば叶えたい条件」
を分けます。
たとえば、月額15万円を超えると長期間支払えないのであれば、それは絶対条件です。
一方、「庭があるといい」「建物が新しいほうがいい」は、できれば叶えたい条件かもしれません。
最初にこの2つを分けておくと、施設を比較したときに判断しやすくなります。
最初に整理したい5つ
まずは次の5つだけでも十分です。
希望する地域
本人の現在の自宅周辺なのか、家族の家の近くなのか。車で何分くらいまでなら現実的に通えるのかを考えます。
月額予算
「できるだけ安く」ではなく、毎月いくらまでなら長期間払い続けられるのかを考えます。
要介護度
現在の要介護度を確認します。分からなければ「不明」で構いません。
医療面で必要なこと
インスリン、在宅酸素、透析、尿道カテーテル、定期通院など、現在必要な医療について整理します。
絶対に外せない条件
「予算」「地域」「医療対応」など、この条件を満たさなければ候補にしないものを2〜3個に絞ります。
これだけでも、検索結果を見る目がかなり変わります。
たとえば、
「月額15万円程度まで」
「家族宅から車30分以内」
「現在必要な医療処置について相談できる」
という3条件が決まっていれば、その条件から大きく外れる施設を詳しく調べる必要はありません。
分からない項目は「分からない」でいい
施設探しを始める段階で、すべて分かっている必要はありません。
「介護付きと住宅型のどちらがいいか分からない」
「医療対応について何を確認すればいいか分からない」
「予算も家族でまだ相談していない」
それでも大丈夫です。
分からない項目を無理に埋めるより、
「施設種別 不明」
「医療面 主治医に確認」
「月額予算 家族で相談」
と残したほうがいい。
「何が分からないか」が分かれば、それが次に確認することになります。
条件を決めてから、初めて施設を探す
ここまで整理したら、ようやく施設探しです。
最初から1施設に決める必要はありません。
まずは5〜10施設くらいをざっと見て、
予算を大きく超える。
希望地域から遠い。
入居条件に合わない。
必要な医療対応が難しい。
と分かった施設を外していきます。
そして、残った3〜5施設について、料金や介護・医療体制などを詳しく見ます。
最終的には、実際に問い合わせや見学をする3施設程度まで絞れば十分です。
老人ホーム探しは、
「最初から完璧な施設を見つける」
作業ではありません。
条件に合わない施設を少しずつ外して、
「この3施設なら一度見てみよう」
という状態まで持っていく作業だと考えると、かなり楽になります。