ハンドメイドの原価を「使った材料の値段を足すだけ」で出すと、切れ端や縫い間違いで捨てた分が入りません。その結果、計算上は残っているのに、実際には手元にお金が残らないことがあります。ロスを含めた原価の出し方を、例で紹介します。
以下の数字は説明用の架空の例です。
■ 例:ファスナー付きの小さなポーチ1個
・生地:50cmで550円 → 1個に20cm使う
・ファスナー:1本110円
・糸・芯地など:1個あたり20円
・ロス:生地は切れ端や失敗で、使う量の1割ほど余分に必要(例)
■ 手順1:材料ごとに1個あたりの金額を出す
「買った値段 ÷ 買った量 × 使った量」で出します。
生地:550円 ÷ 50cm × 20cm = 220円
ファスナー:110円
糸・芯地など:20円
■ 手順2:ロスを足す
生地のロス1割:220円 × 0.1 = 22円
生地は 220円 + 22円 = 242円 として数えます。
(ロスの割合は、作ってみて余った・失敗した量から自分の実績で決めます。分からない最初は仮の割合を置き、実際に使った量と完成個数を記録して見直します。再利用できる残りはロスに含めません)
■ 手順3:ロス込みの材料費を合計する
242円 + 110円 + 20円 = 372円
ロスを入れない場合の350円より、22円多くなります。1個ならわずかですが、50個作れば1,100円の差です。
■ 表にまとめる時の列
材料名/買った値段/買った量/使う量/使用量への上乗せ率(ロス率)/1個あたりの金額
1個あたりの金額=買った値段÷買った量×使う量×(1+ロス率)
材料が増えたら行を足し、最後に合計します。
■ 原価の先にあるもの
原価は売値を決める入口です。ここに梱包費・送料・販売手数料・作業時間が加わります。材料費の何倍で売るかより、売値から全部の費用と作業代を引いて何円残るかを確かめる方が、赤字を防げます。
■ 作品が増えたら表で
ASKOの「ハンドメイドの価格計算Excel」は、材料の購入額・購入量・使用量から1個あたりの材料費を出し(最大20材料)、梱包費・送料・作業分数と時給・販売手数料を入れると、売値から費用と作業代を引いた残りを計算します。作業代のほかに残したい額から、売値を1円単位で逆算することもできます。
材料ごとのロス率を入れる欄はありません。 ロスを入れたい時は、使用量にロス分を足した量を入れてください。1商品・1個の概算用で、段階制の手数料、複数個の同梱、在庫管理、税の計算はありません。
ハンドメイドの価格計算Excel(1,500円)
※完成済みの.xlsxファイルです。Mac版デスクトップExcelで確認しています。Excel本体は付属しません。AIを制作補助に利用しています。