恋愛をしていると、
「もっと素直になれたらいいのに」と思うことがあります。
本当は嬉しいのに、「別に嬉しくないし」と言ってしまったり。
本当は会いたいのに、「会わなくても平気」と言ってしまったり。
自分が悪かったとわかっているのに、「でも、あっちだって……」
と、謝れなくなったり。
本当は、「ありがとう」と言いたいだけなのに、
なんだか照れくさくて、そっけない態度をとってしまったり。
そしてあとから、「なんであんな言い方しちゃったんだろう」と、
一人で落ち込む。
恋愛をしていると、そんなことが起こります。
私は、そんなとき、「素直じゃない自分を直さなきゃ」と思うよりも、
少しだけ、「私は、どうして素直になれなかったんだろう?」
と、自分の心を見てみることが大切なんじゃないかなと思っています。
「素直」って、どういうことなんだろう
素直であることは、何でも人の言うことを聞くことではありません。
相手に合わせることでも、嫌なことを我慢することでもありません。
自分の心に嘘をつかず、「私は今、こう感じている」と、自分の気持ちをそのまま認めること。
そして、相手の言葉や起きた出来事も、自分に都合よく曲げたり、最初から否定したりせず、いったん受け止めてみること。
たとえば、「ありがとう」「ごめんなさい」「嬉しい」「悲しい」「寂しい」「会いたい」「嫌だった」「私はこう思う」そんな言葉を、必要以上に隠さないこと。
それも、素直さのひとつだと思います。
素直になれないとき、心の中では何が起きているんだろう
「素直じゃない人」と聞くと、意地っ張りだったり、ひねくれていたり、人の話を聞かなかったり。
そんな姿を思い浮かべるかもしれません。
でも、その態度の奥には、「傷つきたくない」という気持ちが隠れていることもあります。
本当は嬉しい。
でも、喜んでいるところを見せたら、相手に負けたような気がする。
本当は謝りたい。
でも、自分だけが悪いと思われるのが怖い。
本当は寂しい。
でも、「寂しい」と言ったら重いと思われそう。
本当は好き。
でも、好きなほうが弱いような気がする。
だから、「別に」「大丈夫」「なんでもない」「私はそんなに好きじゃない」
そんな言葉で、本当の気持ちを隠してしまう。
もしかすると、素直になれないということは、自分の心を守ろうとしていることでもあるのかもしれません。
だから、「素直じゃない私はダメ」と、自分を責めなくてもいい。
まずは、「私は今、自分を守ろうとしているのかもしれない」と気づいてあげる。
そこからでいいのだと思います。
「でも」「だって」の前に、一度立ち止まってみる
誰かから何かを言われたとき、反射的に、
「でも……」
「だって……」
と言いたくなることがあります。
もちろん、相手の意見がいつも正しいわけではありません。
だから、何でも「はい」と受け入れる必要はありません。
「でも」と反論する前に、一度だけ相手の言葉を受け取ってみる。
「そうなんだね」「なるほど」「そういう見方もあるんだね」
それだけでもいい。
そのうえで、「私はどう思う?」と、自分に戻ってくる。
これは、素直になることと、言いなりになることの違いでもあります。
素直な人は、自分の意見がない人ではない
私はここが、とても大切だと思っています。
素直になるということは、自分をなくすことではありません。
相手の言うことを全部聞くことでもありません。
「あなたはそう思うんだね」と相手の意見を受け止めながら、
「私はこう思う」と言うこともできる。
間違っていたら、「そうだったんだ。私が間違っていた。ごめんなさい」
と言える。
でも、納得できないことには、「私はこう感じています」と伝える。
つまり、素直さには、ちゃんと自分の軸があります。
「相手を尊重すること」と、「自分を明け渡すこと」は、
同じではないのです。
恋愛では、どうして素直になれなくなるんだろう
不思議ですよね。
仕事では普通に、「ありがとうございます」と言えるのに。
友達には、「ごめんね」と言えるのに。
好きな人の前になると、急に言えなくなる。
本当は嬉しいのに、「別に」と言ってしまう。
本当は会いたいのに、「どっちでもいいよ」と言ってしまう。
本当は不安なのに、「全然平気」と言ってしまう。
それはきっと、
恋愛では、自分の心がいつもより無防備になるから。
好きな人に嫌われるのが怖い。
拒まれるのが怖い。
重いと思われるのが怖い。
弱いところを見せるのが怖い。
だからこそ、
「本当の自分」を隠したくなる。
でも、隠せば隠すほど、相手には本当の気持ちが伝わらなくなっていきます。
そして、「どうしてわかってくれないの?」と思ってしまう。
でも相手の立場から見ると、「わからないようにしていたのは、自分だった」
ということもあるんですよね。
「察してほしい」の中にある、本当の気持ち
たとえば、彼に何かをしてほしい。
でも、自分からは言えない。
「普通、好きならわかるでしょ」と思ってしまう。
彼が気づいてくれないと、「大切にされていない」と悲しくなる。
でも、本当は、「こうしてほしかった」と伝えたかっただけなのかもしれません。
「寂しかった」
「会いたかった」
「もっと大切にしてほしかった」
「本当は嬉しかった」
そんな言葉を言えずに、怒ったり、そっけなくしたり、試すような行動をしてしまう。
恋愛の中では、本当の気持ちを伝えられない代わりに、態度で伝えようとしてしまうことがあります。
でも、態度は言葉ほど正確には伝わらないことも。
だから、
「どうしてわかってくれないの?」というすれ違いが生まれてしまいます。
「素直になる練習」は、小さなところから
いきなり何でも言えるようにならなくても大丈夫です。
まずは、「ありがとう」を、ちゃんと言ってみる。
嬉しかったら、「嬉しい」と言ってみる。
寂しかったら、「ちょっと寂しかった」と言ってみる。
間違えたと思ったら、「ごめんなさい」と言ってみる。
そして、「私はこう思う」と、自分の意見も伝えてみる。
それだけでもいい。
そして何かを言われたとき、すぐに反論するのではなく、
一度、「そうなんだ」と受け取ってみる。
そのあとで、「私はどう思う?」と考える。
素直さは、性格のように最初から決まっているものではなく、
こうした小さな積み重ねの中でも育っていくものなのだと思います。
恋愛は「素直な自分になるためのレッスン」なのかもしれない
私は、恋愛って、相手を知るためだけのものではないと思っています。
恋をすると、自分でも知らなかった自分が出てきます。
嫉妬する自分。
寂しがる自分。
意地を張る自分。
愛されたい自分。
本当は甘えたい自分。
怖くて強がってしまう自分。
「こんな自分、嫌だな」と思うこともあるかもしれません。
でも、そんな自分が出てきたからこそ、今まで気づかなかった心にも出会える。
だから恋愛は、素直な自分になるためのレッスンなのかもしれない。
「私は本当は何を感じているんだろう?」
「どうして私は、ここで意地を張ってしまうんだろう?」
「本当は何を伝えたかったんだろう?」
そうやって自分の心を見つめていく。
すると、相手を変えようとする前に、自分の中にあった気持ちが少しずつ見えてくる。
相手を「素直にさせる」のではなく、まず自分から
恋愛をしていると、「彼がもっと素直になってくれたらいいのに」
と思うことがあります。
でも、相手の心を無理に開かせることはできません。
「どうして本当のことを言わないの?」と問い詰めても、
かえって心を閉じてしまうこともあります。
相手にも、相手なりの怖さや、守りたいものがあるのかもしれない。
だから、「彼を素直にさせる」よりも、まず自分が、「私はこう感じている」
と、自分の心に正直になってみる。
その姿を見たとき、相手も少しずつ本音を出せることがあるかもしれません。
もちろん、相手がどう変わるかは相手の選択です。
だからこそ、自分の素直さは、自分のために育てていく。
それでいいのだと思います。
素直になることは、自分の心を置いていかないこと
「素直になろう」という言葉を聞くと、
もっと明るくならなきゃ。
もっと人の言うことを聞かなきゃ。
もっと可愛く甘えなきゃ。
そんなふうに思ってしまうかもしれません。
でも、そうじゃない。
素直になるということは、
自分の心に「本当はどうだった?」と聞いてあげること。
嬉しかったなら、嬉しかった。
悲しかったなら、悲しかった。
嫌だったなら、嫌だった。
好きなら、好き。
わからないなら、「今はわからない」でもいい。
そして、
その気持ちをどう表現するかを、自分で選んでいく。
それが、自分の心を置いていかないということなのだと思います。
恋をしているあなたへ
もし今、「彼にもっと素直になってほしい」と思っているのなら。
その前に、少しだけ自分に聞いてみてください。
「私は、彼に何を伝えたいんだろう?」
「本当は、何が嬉しかった?」
「本当は、何が寂しかった?」
「本当は、何をしてほしかった?」
「本当は、何を謝りたかった?」
そして最後に、
「私は、この恋をどうしたい?」
と。
恋の中で迷っていると、いつの間にか、「彼はどう思う?」「彼は何をする?「彼は変わってくれる?」と、相手のほうばかりを見てしまいます。
でも、恋をしているのは、彼だけではありません。
あなたも、この恋の中にいる。
だから、あなたの心にも、ちゃんと目を向けてあげてほしい。
素直になるということは、誰かに好かれるために、自分を変えることではありません。
自分の本当の気持ちを、自分自身が見捨てないこと。
私は、そんなふうに思っています。
恋をしながら、少しずつ、強がっていた自分を許して。
意地を張っていた自分も許して。
言えなかった「ありがとう」や、言えなかった「ごめんね」や、言えなかった「好き」を、少しずつ自分の言葉にしていく。
その先で、「ああ、私は本当はこう思っていたんだ」と、自分に出会えるかもしれません。
恋愛は、誰かに愛されるためだけのレッスンじゃない。
自分の心に、もっと素直になるためのレッスンでもある。
そして、そのレッスンの最後にある問いは、やっぱり、
「私は、本当はどうしたい?」
なのかもしれません。🌙
🌙 macadamoonより
恋の答えを探しているときほど、相手の気持ちばかりを見てしまうことがあります。
でも、ときどき、「私は?」と、自分の心にも目を向けてみてください。
『恋する心のノート』は、
恋の答えを誰かに決めてもらうためではなく、
自分の気持ちを、自分の言葉で見つめていくための小さなノートです。
そして、もし一人で心を整理するのが難しいときは、
あなたのお便りを聞かせてください。
タロットをカードという「鏡」にして、
一緒にあなたの心を見つめながら、
「私は、本当はどうしたい?」
というところへ、ゆっくり戻っていきます。
恋の中で迷子になったときも、
どうか自分の心を置いていかないでくださいね。
🌙
macadamoon