FCの「初期投資○○万円」に何が含まれている?加盟前に確認したい費用

FCの「初期投資○○万円」に何が含まれている?加盟前に確認したい費用

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ビジネス・マーケティング
前回:FC本部の「月商○○万円」は何の数字?

「開業できる金額」と「事業を続けられる金額」は違う

フランチャイズへの加盟を検討していると、

「初期投資900万円」
「開業資金1,500万円」  といった数字を見ることがあります。

金額が具体的なので、「この金額を用意できれば開業できるんだ」と考えたくなります。

ただ、FC加盟前に確認したいのは、金額そのものだけではありません。
重要なのは、その初期投資に、何が含まれていて、何が含まれていないのか
です。
さらにもう一つ、初期投資を支払ったあと、事業用の現金がいくら残るのかも確認する必要があります。

今回は、FC本部から提示された「初期投資○○万円」という数字を見るときに、確認しておきたいポイントを整理します。

「初期投資900万円」だけでは、まだ分からない

たとえば、本部資料に 初期投資:900万円 と書かれていたとします。

しかし、その900万円の中に、
加盟金、保証金、研修費、内装工事、設備、什器、看板、POS、初回仕入、物件取得費、採用費、開業前人件費などが、すべて含まれているとは限りません。

本部によって初期投資の定義は異なります。
そのため、「900万円という金額が正しいか」より先に、「900万円の中身は何か」を確認することが重要です。

特に確認したいのは「含まれていない費用」

初期投資資料を見るとき、私は掲載されている項目以上に、
「この金額に含まれていないものは何か」を確認したいと考えています。

例えば、本部へ支払う加盟金や研修費は記載されていても、
物件の敷金・礼金・仲介手数料や、追加工事、採用広告、開業前人件費などは別途になっている場合があります。

さらに、店舗工事では、「標準工事」までしか本部資料に含まれておらず、
実際の物件によって追加工事が発生することも考えられます。

つまり、
本部掲載の初期投資=開業までに実際に出ていく現金総額とは限りません。
だからこそ、初期投資は総額だけでなく、内訳と対象範囲を確認する必要があります。

同じ費用が重複していないかも確認する

反対に、費用の抜けだけでなく、重複にも注意が必要です。

たとえば、
「設備費」と「店舗工事費」が別々に記載されていた場合、
厨房設備がどちらに含まれているのか分からないことがあります。

あるいは、
「開業支援費」の中に研修費が含まれているのに、
別の資料では研修費が独立して記載されているかもしれません。
このような場合、
単純にすべて足すと二重計上になる可能性があります。
逆に、どちらにも含まれていなければ漏れになります。

ですから、資料間で数字が違う場合には、
平均を取ったり、どちらかを勝手に採用したりするのではなく、何が含まれている数字なのかを確認する方が安全です。

「税込」「税別」でも金額は変わる

初期投資では、税区分も確認したいところです。

例えば、900万円という金額が、
税込900万円なのか、税別900万円なのかで、
実際に必要となる現金は変わります。

また、保証金や敷金のように、通常の費用とは性質が異なるものもあります。

そのため、単純に項目名と金額だけを見るのではなく、
税区分や返還可能性なども含めて、そのお金がどういう性質なのかを確認しておく必要があります。

「いつ払うか」も重要

もう一つ見落としやすいのが、支払時期です。

同じ1,000万円の支出でも、
開業前に一括で支払うのか、開業後に分割で支払うのかによって、
資金繰りは変わります。

例えば、
加盟金は契約時
保証金は契約時
内装工事費は着工時完成時
設備代は納品時
初回仕入は開業直前
というように、支払タイミングが分かれることがあります。

加盟前の資金計画では、総額だけでなく「何月にいくら出ていくか」
まで分かる方が実態に近くなります。

初期投資を払ったあとに、いくら残るか

ここが特に重要です。

説明用の例として、
事業に使える自己資金:700万円、予定借入:800万円 だったとします。
合計で、1,500万円の事業資金です。

一方、資料を整理して、
本部掲載初期投資:900万円、物件取得関連:180万円
採用・開業前人件費:60万円、初回仕入:40万円、追加工事:80万円
まで必要だと分かったとします。
すると、確認できた開業時支出は、1,260万円です。

開業直後に残る事業資金は、
1,500万円 − 1,260万円 = 240万円となります。

240万円残れば十分なのか?

ここからが、初期投資だけを見ても分からない部分です。

例えば開業直後に、売上がまだ十分に立ち上がっていなくても、
家賃、人件費、仕入、光熱費、ロイヤリティ、借入返済などの支払いは発生します。

そのため、
「開業日に必要な現金を用意できるか」と、
「その後の赤字期間を耐えられるか」は別の問題です。

先ほどの例で240万円残ったとしても、
毎月30万円ずつ現金が減る状態なら、単純計算では8か月分です。
毎月80万円減るなら、3か月程度しかありません。
もちろん実際には月ごとに売上・費用が変わるため、こんなに単純ではありません。

ただ、
初期投資を払える=十分な資金があるとは限らない、という点は重要です。

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「運転資金○か月分」にも注意する

本部資料に、「運転資金3か月分を推奨」などと書かれていることもあります。

ただ、ここでも、何をもって3か月分としているのか
を確認したいところです。

例えば、
家賃と人件費だけなのか、
仕入や借入返済まで含むのか、
オーナー自身の生活に必要な現金も考慮するのかで、必要額は変わります。

ですから、
「3か月分あれば安心」と一律に考えるのではなく、
自分の場合の月次キャッシュフローから必要資金を確認する
方が分かりやすいと思います。

自己資金と借入も分けて考える

もう一つ重要なのが、
初期投資と自己資金は同じではないという点です。

例えば初期投資1,000万円でも、
全額を自己資金で用意する人と、自己資金300万円+借入700万円で用意する人では、その後の資金繰りが違います。

借入を使えば開業時の自己資金負担は抑えられる可能性があります。
一方で、開業後には返済が発生します。

そのため、
初期投資はいくらか
そのうち自己資金はいくら使うか
借入はいくらか
開業後に現金はいくら残るか
毎月いくら返済するか     までつなげて考える必要があります。

生活防衛資金を事業資金と一緒にしない

例えば、貯金が1,000万円あるとしても、
その1,000万円をすべてFC事業に投入できるとは限りません。

家賃、住宅ローン、家族の生活費、病気や事故などに備えて、
事業とは別に残しておきたいお金がある人も多いと思います。

そのため、「持っている現金」と「事業に使ってよい現金」は分けた方がよいです。
加盟前の資金計画では、生活防衛資金まで運転資金として二重に数えない
ことも重要です。

初期投資を見るときに本部へ確認したいこと

本部資料を見たときには、例えば次のような点を確認すると整理しやすくなります。

- 現時点で適用される初期投資総額はいくらか
- 金額は税込か税別か
- 初期投資に含まれる具体的な項目は何か
- 逆に含まれていない費用は何か
- 物件取得費は含まれるか
- 内装工事の追加費用が発生する条件は何か
- 初回仕入・在庫は含まれるか
- 採用費・開業前人件費は含まれるか
- 保証金など返還可能性のある金額はいくらか
- それぞれの支払時期はいつか

重要なのは、「初期投資はいくらですか?」だけで終わらせないことです。

本部資料の金額が違っていたら

公式サイトでは900万円
募集資料では950万円
担当者からは1,050万円と言われた。

このような場合、
どれが正しいかをこちらで推測するべきではありません。
違いが、税区分なのか、時期の違いなのか、物件条件なのか、
キャンペーンなのか、含まれる費用の違いなのか、
まず確認する必要があります。

加盟判断に使う数字なら、
差異そのものを確認事項として残す方がよいと思います。

加盟前に見るべきなのは「開業できるか」だけではない

初期投資を見ると、
どうしても、「この金額を用意できるか」に意識が向きます。
もちろん重要です。

ただ、実際には、
初期投資の内訳は何か
含まれていない費用はいくらか
いつ支払うのか
自己資金はいくら使うのか
借入はいくら使うのか
開業直後に現金はいくら残るのか
その現金で何か月耐えられるのか

まで見ることで、初めて資金繰りの全体像が見えてきます。
つまり、「開業できる金額」と「事業を続けられる金額」は、必ずしも同じではありません


実際の本部資料を使って確認したい方へ


FC本部から初期投資資料を受け取っても、
「結局、自分はいくら用意すればいいのか」が分かりにくいことがあります。

FC CASH CHECKでは、本部資料と加盟検討者ご本人の条件をもとに、
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本部資料にない金額を、業界平均などで勝手に補完することはありません。
確認できない費用や資料間の不一致は、そのまま確認事項として残します

さらに、
本部提示収支モデルの再計算、月次キャッシュフロー、売上下振れ、人件費・原価上昇、キャッシュベースの損益分岐、資金ショート時期、本部へ確認したい質問なども整理します。

「開業資金の数字は提示されているけれど、実際にいくら現金が残るのか分からない」という方は、是非サービス内容をご覧ください。

▶ FC加盟前の収支・資金繰りを診断・再計算します

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最後までご覧いただきありがとうございました。
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