前回:FC本部の「月商800万円」は何の数字?そのまま売上予想にしてはいけない理由
フランチャイズ本部の資料に、
「初期投資900万円」と書かれていたとします。
自己資金と借入を合わせて1,500万円用意できるなら、
「600万円くらい余裕がある」と考えたくなります。
ですが、加盟前に確認したいのは初期投資の金額だけではありません。
その900万円に何が含まれていて、開業後に実際いくら現金が残るのか。
ここまで見る必要があります。
「初期投資900万円」だけでは分からない
本部によって、初期投資に含めている項目は異なります。
例えば、
- 加盟金
- 保証金
- 研修費
- 内装工事費
- 設備・什器
- POS等のシステム費 までは入っていても、
物件取得費、採用費、開業前人件費、初回仕入、追加工事
などが別途必要になることがあります。
つまり、
「初期投資900万円」=「900万円あれば開業準備がすべて終わる」
とは限りません。
1,500万円用意しても、開業後に残るのは240万円?
例えば、次のような条件だったとします。
事業に使える資金
自己資金700万円+ 借入800万円= 1,500万円
一方、開業までに必要な支出が、
- 本部掲載の初期投資:900万円
- 物件取得関連:180万円
- 採用・開業前人件費:60万円
- 初回仕入:40万円
- 追加工事:80万円 だった場合、合計1,260万円です。
すると、開業時点で残る事業用現金は、
1,500万円 − 1,260万円 = 240万円 になります。
ここで重要なのは、
「開業できるか」ではなく、
「開業したあと、この240万円でどれくらい持つか」です。
開業後も支払いは続く
店舗を開けた瞬間に資金問題が終わるわけではありません。
開業後は、
- 家賃
- 人件費
- 仕入
- 光熱費
- ロイヤリティ
- 借入返済
- オーナーの生活費 などの支払いが続きます。
もし開業直後に毎月30万円ずつ現金が減るなら、240万円は単純計算で約8か月分です。毎月80万円ずつ減るなら、約3か月分です。
だからこそ、
初期投資総額だけでなく、開業後の現金残高を見る必要があります。
加盟前に最低限確認したい4つ
本部から初期投資資料を受け取ったら、まず次を確認してみてください。
① 「初期投資」に何が含まれているか
② 物件取得費や採用費など、別途必要な費用はないか
③ 金額は税込か税抜か
④ すべて支払ったあと、事業用の現金はいくら残るか
特に④は見落としやすいポイントです。
「必要資金1,500万円」という数字が同じでも、
1,500万円をほぼ使い切って開業するケースと500万円残して開業するケースでは、開業後の安全余力が大きく違います。
「開業できる金額」と「続けられる金額」は違う
初期投資の資料を見る目的は、
「加盟金や設備費を払えるか」だけではありません。
本当に知りたいのは、
開業後に売上が予定どおり立ち上がらなかったとしても、現金が持つかということです。
そのため、
初期投資→ 開業時に残る現金→ 開業後の毎月の資金増減
までつなげて考える必要があります。
▶︎自分の場合、開業後にいくら残るのか確認したい方へ
FC CASH CHECKでは、
本部資料の初期投資額だけを見るのではなく、
自己資金・借入・本部掲載外の支出を整理し、開業後に残る現金から36か月の資金繰りまで再計算します。
資料にない費用を業界平均などで勝手に補うことはせず、確認できないものは未確認事項として分けて扱います。
▶ FC加盟前の収支・資金繰りを診断・再計算します
最後までご覧いただきありがとうございました。