家を売るときの媒介契約はどれを選ぶ?一般・専任・専属専任の違いと依頼前の確認事項

家を売るときの媒介契約はどれを選ぶ?一般・専任・専属専任の違いと依頼前の確認事項

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コラム
自宅を売ろうと不動産会社へ相談すると、「媒介契約はどの種類にしますか」と聞かれることがあります。
一般媒介、専任媒介、専属専任媒介。
名前が似ているため、勧められたものをそのまま選んでよいのか迷う方もいるでしょう。

選ぶときの軸は、複数社へ依頼したいか、自分で買主を探す可能性があるか、販売活動をどのように把握したいかです。
契約名だけで売れやすさが決まるわけではありません。
売却を依頼する前に、仕組みと具体的な確認方法を整理しておきましょう。

■媒介契約を結んでも、家の売却が決まるわけではない

媒介契約は、不動産会社に売買の仲介を依頼するための契約です。
売主と買主が結ぶ売買契約とは、相手も目的も異なります。
依頼する物件、売出価格、契約期間、仲介手数料、販売活動の報告方法などを取り決めます。

ここで区別したいのが、査定価格、売出価格、成約価格です。
査定価格は不動産会社が売却可能性などを踏まえて示す見立て、売出価格は購入希望者に提示する価格、成約価格は買主と合意して実際に契約する価格です。
高い査定額が出ても、その金額で売れる約束にはなりません。
依頼前には、価格の根拠に加え、反響が少なかった場合の見直し方も聞いておきます。

■最初の分かれ道は「複数社に依頼するか」

一般媒介契約では、複数の不動産会社へ重ねて仲介を依頼できます。
自分で見つけた買主と、不動産会社を介さずに契約することも可能です。

ただし、依頼先が増えると、売主側でも連絡や内見日程を整理する必要があります。
価格を変更する際は各社へ同じ内容を伝え、広告に古い価格が残らないよう確認します。
また、他の依頼先を知らせる「明示型」か、知らせる義務を設けない「非明示型」かも契約書で確認します。
明示型なら、後から依頼先を追加する場合の連絡方法も決めておきましょう。

専任媒介契約と専属専任媒介契約は、仲介の依頼先を1社に限定します。
窓口をまとめられる一方、契約期間中に別の会社へ重ねて依頼することはできません。

ただし、「1社に任せる=その会社の顧客にしか紹介されない」という意味ではありません。
他社が購入希望者を紹介して取引につながることもあります。
依頼先を限定することと、買主を探す範囲を限定することは分けて理解しましょう。

■知人が買いたいと言った場合は、専任と専属専任で違う

専任媒介契約では、自分で見つけた相手と直接契約することができます。
専属専任媒介契約では、自分で相手を見つけた場合も、依頼した不動産会社を通して契約する必要があります。

例えば、親族や近隣の方に購入の意向を聞いている場合は、その事情を媒介契約前に伝えておきます。
「知人だから、どの契約でも直接売れる」と考えないことが大切です。

また、直接契約ができる場合でも、通知や費用の取り決めまでなくなるわけではありません。
専任媒介の標準約款には、自分で見つけた相手と契約しようとする際の通知や、仲介業務に要した費用の償還に関する規定があります。
不動産会社から紹介された買主を「自分で見つけた相手」と同じように扱うこともできません。
相手が見つかった段階で、どの経緯で知り合ったかを伝え、進め方を確認してください。

■活動報告とレインズ登録は、販売中の確認に使う

専任媒介では2週間に1回以上、専属専任媒介では1週間に1回以上、不動産会社から業務の処理状況の報告を受けます。
一般媒介には、この定期報告について同じ法定の頻度はありません。
一般媒介を選ぶ場合も、「月に何回、どの方法で報告してもらうか」を相談できます。

報告は、回数に加えて中身も見たいところです。
問い合わせ件数、内見件数、購入希望者の反応、次に行う販売活動が分かると、売却方針を話し合いやすくなります。
問い合わせが少ないのか、内見後に見送られるのかで、追加確認したい内容も変わります。

もう一つが、不動産会社間で物件情報を共有する仕組みである「レインズ」です。
専任媒介は契約締結日の翌日から7日以内、専属専任媒介は5日以内に登録する扱いです。
この日数には不動産会社の休業日を含みません。
一般媒介には同じ登録義務はありませんが、契約で登録することはできます。

専任・専属専任で登録されたら、登録証明書を受け取って内容を確認します。
売主専用画面では、登録物件の取引状況も確認できます。
レインズへの登録と、一般の人が見る住宅情報サイトへの広告掲載は別のものなので、それぞれの予定を聞いておきましょう。

■契約期間と費用は「売れなかったとき」まで読む

専任媒介と専属専任媒介の有効期間は、法律上3か月以内です。
最初から3か月に固定されるわけではなく、その範囲で協議して決めます。
一般媒介には同じ法律上の期間制限はありませんが、標準約款では3か月以内としています。
契約書の開始日、満了日、更新手続きを確認してください。

更新時には、これまでの報告を見て、価格、広告、内見対応などを振り返ります。
期間が終わることと、途中で契約を解除することも別です。
他社へ変更したくなった場合は、現在の契約の終了方法や費用を確認してから動きます。

費用欄では、仲介手数料の金額と支払時期に加え、別途負担する項目を見ます。
特別に依頼する広告や遠隔地への出張などは、標準約款上、依頼者が実費を負担する取り決めがあります。
「売れなければ支払いは一切ない」と決めつけず、追加費用が生じる条件と、依頼前の見積り・承諾方法を確認しておきましょう。

■例えば、居住中の自宅を売る場合

ここからは説明のための架空の例です。
居住中のマンションを売却する方が、平日は仕事で連絡しにくく、内見は日曜日にまとめたいと考えているとします。
一方、知人が購入する可能性も残っています。

この場合、まず各社へ、内見の調整方法、報告の曜日、知人が購入する場合の扱いを尋ねます。
窓口をまとめることを重視するなら専任媒介が検討対象になりますが、それだけで決める必要はありません。
一般媒介でも日程を整理できる提案があれば比較できます。
専属専任を検討するなら、知人が買う場合も会社を通す点を理解しておきます。

同じ種類の契約でも、担当者の説明や販売計画は異なります。
「どれが一番よいか」より、自分の希望を具体的に伝え、その希望にどう対応するかを比較することが判断材料になります。

■依頼前に、そのまま使える質問

・この契約では、ほかの会社にも売却を依頼できますか?
・知人が購入することになった場合、連絡や費用はどうなりますか?
・活動報告は、いつ、どの方法で、何を知らせてもらえますか?
・レインズ登録予定日と、登録証明書を受け取る時期を教えてください。
・どの住宅情報サイトへ、いつ頃掲載する予定ですか?
・問い合わせが少ない場合、いつ販売方針を見直しますか?
・契約の満了日、更新方法、途中で終了したい場合の手続きを教えてください。
・仲介手数料以外の費用は、何を依頼したときに発生しますか?

回答と契約書の内容が違う場合や、費用の説明が曖昧な場合は、その点を確認してから署名へ進みます。

■契約の種類と、具体的な販売計画を合わせて選ぶ

複数社へ依頼できるか、自分で買主を見つけた場合にどうなるか。
まずこの2点で選択肢を整理し、報告内容、販売計画、期間、費用を比較しましょう。
契約名だけで判断せず、自分が売却活動にどう関われるかまで考えると、依頼先との認識を合わせやすくなります。

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法律判断や価格鑑定、売却の可否の最終判断を行うものではありません。


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