待望の休日、しかし…
佐伯です。
相変わらず人手不足と極限の人件費削減に挟まれた現場で、毎日なんとかホールを回しています。
今回は、僕の「本来休みだったはずの日曜日」がどうやって消滅したかという、哀愁漂うエピソードをお話しします。
どれだけ現場が厳しくても、店長にも一応「公休」は設定されています。
「今週は本当に疲れたから、日曜日は夕方まで泥のように寝てサウナでも行こう」
そう心に誓い、土曜日の深夜までかかってホール清掃と事務処理を終わらせました。
布団に入ったのは朝の4時過ぎ。
目覚ましもかけず、泥のような眠りについた……はずでした。
朝7時15分、恐怖のバイブ音
ピコン。
枕元でスマホが震えます。時刻は朝の7時15分。
店舗管理者なら共感していただけると思うのですが、休日の早朝にかかってくる電話やLINEは100%ロクな要件ではありません。
心臓をバクバクさせながら画面を確認すると、早番に入る予定だったアルバイトのA君からでした。
「すみません、熱があって今日休みたいです」
……出ました。
ワンオペ前提のギリギリのシフトを組んでいる日に食らう、「日曜日の朝7時の高熱」です。
本当に体調が悪いのかもしれません。
ですが、代わりがいない現場でこれをやられると、即死します。
脳内コンピューターの高速回転
「了解、お大事に」と返信した直後、頭の中で代わりのスタッフを探す作業が始まります。
B君 → LINEの既読がつかない(寝ている)
Cさん → お子さんの学校行事と事前に聞いている
D君 → 昨日ラストまで入っていたため連勤は無理
完全に詰みました。
開店まであと1時間半。
代わりがいない以上、選択肢は「開店休業にするか、僕が行くか」の二択です。
「……よし、俺が行くか」
ぼさぼさの髪のままスーツを着て、車を走らせる日曜日。
朝の澄み切った空気が、やけに目に沁みます。
14時間ワンオペ営業の果てにと思ったこと
結局その日は、早番の開店準備から深夜の閉店作業まで、ワンオペを交えながら14時間ホールに立ち続けました。
スマパチや自動精算機のおかげで肉体的な負担は昔より減ったとはいえ、たった一人で広いホールに目配せしつつ、機械トラブルやお客様対応に追われる緊張感は異常です。
深夜、誰もいない事務所で一人で食べる冷め切った吉野家の牛丼。
「俺、30歳になって何やってんだろうな……」
業界全体が厳しくて、新台入れ替えや設備投資のコストばかりかかり、客足も遠のく中で人件費を削られまくる現場。
独身、彼女なし、休日はアルバイトの穴埋めで消滅。
周りの同世代は家族と過ごしたり趣味を楽しんだりしているのに、僕が休日に見ているのはスマート機の点滅ランプと、既読がつかないLINEの画面だけ。
ですが、そんな絶望のどん底にいた僕の元に、後日「一本の怪しい電話」がかかってきます。
次回、その電話から物語が動き始めます。