来店時のカウンセリングシートを、LINEから記入していただく形にしているサロンがあります。この形をとると、友だち追加は受付の手続きの一部になります。「LINEやっています」と声をかけられるかどうかが、スタッフごとの判断に委ねられることもありません。
変わるのは、追加の取り方だけではありません。追加した直後に届く1通を、お客さまがどこで読むかも変わります。会計のあとに追加していただくなら、その1通は店を出たあとに開かれます。来店の手続きとして追加していただくなら、読まれるのはまだ店内です。シートを書き終えてスマホを持ったまま、施術が始まるのを待っている数分に開かれます。
この記事は、その1通に何を書けばよいか決めきれていない方に向けて書いています。初期文面のままの店もあれば、設定はしたものの何を書いたか思い出せない店もあります。友だちの数は積み上がっているのに、次回の予約や再来店に向かう手応えがない、という状態です。理由は配信の本数ではなく、いちばん読まれるはずの1通に何を書くかが決まっていないことにあります。読み終えるころには、この1通に入れる5つの要素と順番、そして自店なら何を削るかが決まります。
追加直後の1通だけは、送るタイミングを選べない
通常の配信は、送る側がタイミングを決めます。あいさつメッセージだけは違います。友だちに追加された瞬間に、自動で1通が届くという仕組みだからです。
つまりこの1通は、お客さまの手元でスマホが開かれたままの場面で読まれます。こちらが何も用意していなければ、あらかじめ入っている汎用の文面が代わりに送られます。
その文面はどの業種でも使える内容で、読みにくくはありません。ただ、そのサロンのことは一行も書かれていません。
盛り込む5つと、その順番
順番を入れ替えると、読まれ方が変わります。
1. お礼 — 追加してもらったことへの一言。長くしない
2. どんな店か — 得意なこと、雰囲気を1〜2文で
3. このLINEで受け取れるもの — 何が届くのか。配信の頻度も添える
4. 今すぐ使えるもの — 初回の特典、予約の入口など
5. 次にしてほしいこと — 1つだけ書く
要点は2つあります。
ひとつは、5つ目を2つ以上書かないこと。「予約もできますし、質問もできますし、クーポンもあります」と並べると、読んだ方は何も選ばずに閉じます。
もうひとつは、4つ目は任意だということです。特典を用意していない店は飛ばして構いません。①②③⑤の4つがそろっていれば、1通として成立します。
文例
サロン名と、特典・配信頻度、そして⑤の部分は、自店に合わせて置き換えて使ってください。下の2本の⑤は、店を出たあとに読まれる場合を想定しています。各ブロックの先頭に、前の見出しで挙げた①〜⑤のどれにあたるかを添えています。番号と字下げは説明のために付けたものです。実際に管理画面へ入れる文面には入れません。
ヘアサロン向け
①ご登録ありがとうございます😊
②〇〇(サロン名)です。
髪のクセやダメージに合わせて、ご自宅でも扱いやすい状態を保つことを大事にしています。
③このLINEでは
・空き枠のご案内(月2〜3回)
・ご自宅でのケアのコツ
をお届けします。
④はじめてご来店の方は、カット10%オフでご案内しています。
⑤下のメニューから、空いている日をご覧ください。
ネイル・まつげ・エステなど予約制サロン向け
①ご登録ありがとうございます✨
②〇〇(サロン名)です。
施術中はお電話に出られないことが多いため、ご予約とご相談はこちらのLINEで承っています。
③このLINEでは
・当日、翌日の空き枠
・付け替え時期のお知らせ
をお送りします(月2〜3回)。
④ご登録の方には、次回ご来店時に使えるオフ無料のご案内をお送りしています。
⑤まずは下のメニューから、ご希望の日時をお知らせください。
※文例の割引率・特典・配信頻度は記入例です。実際に行っていない条件をそのまま載せると、景品表示法上の問題になります。割引や特典を書く場合は、対象(はじめてご来店の方・平日限定など)と期間を必ず添えてください。
上の2本はどちらも④を入れていますが、特典を用意していない店は④の段落をまるごと削って構いません。
文字数は150〜400字におさまる長さが扱いやすいです。スマホの画面で、スクロールせずに終わりが見えます。
つまずきやすい3点
初期文面のまま運用している
追加した方には、このLINEで何が届くのかも、次に何をすればよいのかも伝わりません。店内で読んだ方には、手続きが終わっただけの画面に見えます。書き換えは管理画面から短時間で終わります。3つのうち、いちばん先に直せる点です。
情報を入れすぎている
営業時間、住所、駐車場、メニュー一覧、他のSNSのアカウント。すべて入れると読まれません。詳しい情報はリッチメニューの先に置き、この1通は5つの要素に絞ります。
売り込みが先に立っている
1文目が「今なら初回半額」だと、登録した方は特典目当ての相手として扱われたと感じます。同じ内容でも、お礼と自己紹介のあとに置くだけで受け取られ方が変わります。
書き直す前に決めること
文章を書き始める前に、1つだけ決めておきます。この1通を読んだ方に、何をしてほしいかです。
予約を入れてほしいのか、まずメニューを見てほしいのか、質問を送ってほしいのか。決まっていれば、5つ目の文は自然に決まります。決まっていないと、書きながら要素が増えていきます。
決めるときの手がかりは、その1通がどこで読まれるかです。店を出たあとに読まれるなら、次回の予約や空き枠の案内が収まります。席に着いたばかりの方が読むなら、今日の仕上がりの希望をこのトークから送ってもらう、という置き方もできます。
あいさつメッセージは、扉を開けた方への「いらっしゃいませ」にあたる1通です。長く話す場面ではありません。
一度、口頭で整理してから決めたい方へ
例文をそのまま使うと、どうしても自分の店の言葉になりません。しかも実際には、この1通だけを直せばよいのか、それともリッチメニューや予約の受け口から先に手をつけるべきなのか——そこから迷う場面もあります。
そうした方向けに、ココナラのビデオチャットで30分お話しする事前相談を1,000円で出品しています。今の状況を伺ったうえで、あいさつメッセージを含めて、どこから整えるとよいかの方向性をお伝えします。聞いた内容をそのままご自身で進めていただいて構いません。
30分で何を扱うかは、出品ページに書いています。合いそうかどうかだけ、先に確かめてみてください。