先の見えない不安に襲われるとき、頭の中はぐるぐると同じ場所を回り続けます。
そんなとき、無理に「考えるのをやめよう」としても、なかなかうまくいきません。
やめようとすること自体が、その考えに触り続けることになるからです。
不安は、消そうとするほど大きくなります
不安を感じたとき、多くの方は「早くこの気持ちをなくしたい」と考えます。
けれど不安というものは、抑え込もうとすればするほど、かえって存在感を増していく性質を持っているように思います。
押さえつけられたものは、押し返してきます。
ですから、まず大切なのは、消そうとすることではないのかもしれません。
「今、わたしは不安を感じているんだな」と、ただそのまま認めてあげること。
認めてもらえた感情は、それだけで少し力を緩めます。
不思議なのですが、見てもらえたものは、暴れる必要がなくなるようなのです。
体を通して、心を落ち着ける
とはいえ、頭の中だけで心を整えようとしても、なかなかうまくいかないことがあります。
考えることで、考えを止めようとしているからです。
そんなときは、体の感覚に意識を移してみてください。
足の裏が、床に触れている感触。
呼吸が入ってくるときの、鼻先のわずかな冷たさ。
肩が、思ったより上がっていること。
体の感覚に意識を向けているあいだ、頭の中をぐるぐる回っていた不安な思考は、少しずつ静かになっていきます。
心を静めようとするのではなく、心が静まれる場所に、いったん移るということなのだと思います。
「今この瞬間」だけを見る
不安の多くは、まだ起きていない未来について考えることから生まれます。
明日のこと。来月のこと。この先どうなるのだろう、ということ。
けれど、今この瞬間だけを切り取れば、たいていの場合、あなたは無事にここに座っています。
「今、この瞬間は大丈夫」。
そう自分に言い聞かせることは、現実逃避ではありません。
むしろ、確かな今に足場を戻すための、大切な作業だと思っています。
未来は、まだどこにもありません。
あるのは、それを想像している今のあなたのほうです。
そして今のあなたは、ちゃんと息をしています。
もし、いま抱えている不安の中身を、一緒に言葉にしてみたいと思われましたら、いつでもお声がけください。
急がなくて、大丈夫です。
Le Clair(ルクレ)より