原稿ができてから出版までに、実際にやること全部

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「原稿さえ書ければ、あとは出すだけ」。Kindle出版を始める前は、たいていそう思っています。

私もそうでした。実際は違いました。原稿ができてからが、意外と長いのです。

この記事では、その工程を隠さず全部書き出します。「思ったより多い」と感じたら、それが正しい感覚です。

1. 原稿を「本の形」に整える


書き上げた原稿は、そのままでは本になりません。

・章と節の階層を決める
・見出しのスタイルを統一する
・段落の字下げ、行間、空行のルールを決めて全体に適用する
・縦書きか横書きかを決める
・目次を自動生成できる状態にする

特に見出しのスタイル設定は、後の目次生成に直結します。見た目を手で大きくしただけだと、目次が作れません。ここを知らずに書き進めると、あとで全部やり直しになります。

2. 表記を揃える


一冊を通して読むと、揺れが目立ちます。

・「私」と「わたし」の混在
・「出来る」と「できる」の混在
・数字の全角と半角
・カギカッコの種類
・半角の疑問符や感嘆符(縦書きでは横に倒れます)

1つ2つなら気になりませんが、本の中で何十回も出てきます。読者は無意識に「雑な本だ」と感じます。

3. 目次からリンクを張る


電子書籍の目次は、タップすると該当ページへ飛びます。これは自動では作られません。各見出しへのリンクを設定する必要があります。

章が10あればリンクは10箇所。設定を間違えると、まったく別の場所へ飛びます。出版後にレビューで指摘されやすい箇所でもあります。

4. 表紙を作る


サイズは高さ2,560×幅1,600ピクセル(Amazon KDP 公式ヘルプ「表紙の作成」より)。

・タイトルと著者名の配置を決める
・極小サイズで読めるか確認する(一覧では幅150ピクセル程度で表示されます)
・背景・書体・配色を選ぶ
・人物や写真を使うなら、商用利用の可否を確認する

デザインソフトを持っていない場合、ここで最初の壁が来ます。

5. 出版用データに変換する


ワードやテキストのままでは出せません。EPUBという形式に変換します。

・変換ツールを選ぶ
・変換後、レイアウト崩れがないか全ページ確認する
・画像の位置ズレ、フォントの置き換わり、空白ページの発生をチェックする
・端末ごとに表示を確認する

変換して一発でうまくいくことは、ほぼありません。崩れた箇所を直しては再変換、を数回繰り返します。

6. 画像を軽くする


図解や写真を入れた場合、ファイルサイズが大きくなります。印税70%を選ぶと、ファイルサイズに応じた配信コストが売れるたびに引かれます。

縮小すると画質が落ちるので、サイズはそのままで形式を変えるという処理が必要です。

7. KDPに登録する


ここからが管理画面の作業です。

・本のタイトル、サブタイトル、著者名(ふりがなとローマ字も)
・内容紹介(4,000字まで書けます)
・キーワード7つ
・カテゴリ3つ
・出版地域、ロイヤリティ、価格
・KDPセレクトに入るかどうかの判断

入力欄の数が多く、それぞれに最適な埋め方があります。適当に埋めても出版はできますが、見つけてもらえるかどうかが変わります。

8. プレビューで確認する


登録後、実機での見え方を確認します。ここで崩れが見つかれば、5に戻ります。

9. 出版申請と審査


申請後、審査があります。通常は72時間以内ですが、修正を求められることもあります。

10. 販売ページを整える


出版された後も、まだあります。

・商品ページの紹介画像の作成
・著者ページの設定
・カテゴリが意図通りに反映されているか確認

数えると10工程あります


読んでいただいた通りです。原稿ができてから、あと10の工程があります。

しかも、このうち5・7・10は、初めてだと調べながら進めることになります。1回目は特に時間がかかります。

私が初めて出したときは、原稿ができてから出版まで3週間かかりました。今は何冊も出しているので短くなりましたが、最初の1冊は誰でも時間がかかります。

それでも自分でやる価値はあります


ここまで書いておいて何ですが、1冊目を自分で出す経験には価値があります。仕組みが分かると、2冊目からの判断が変わります。時間に余裕があるなら、やってみる価値は十分にあります。

この記事の工程表を上から順に潰していけば、出版までたどり着けます。

ただ、こういう場合もあります。

・本業が忙しく、まとまった時間が取れない
・5番のデータ変換や4番の表紙で止まってしまった
・出版そのものが目的ではなく、本を使って信頼を作りたい

そういう方のために、この10工程を丸ごとお引き受けしています。あなたは原稿、あるいは伝えたい中身だけをご用意いただければ、あとは進めます。原稿がない状態からのご相談も承っています。

ご相談とお見積りは無料です。「今この段階で止まっている」というご相談だけでも、お気軽にどうぞ。
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