⑥人だかり…

⑥人だかり…

記事
コラム
​富士山の麓へ辿り着いた私たちは、さっそく「高校に入り直し計画」を
スタートさせた。
ちなみに、最初に入学した愛知県の高校には何の連絡もしていなかったため、
除籍扱いになっていたとか、なっていないとか……。
(どっちやねん……知らんわ)
​最初に入試を受けた愛知県では、確か試験科目が「英語・国語・数学」の
3教科だったと思う。
しかし、今回の高校の入試科目は「英語・国語・数学・理科・社会」の5教科。
その事実に気がついたのは、なんと受験のたった2週間前であった。
……やっぱり、アホな子でした。
​とりあえず慌てて本屋に走り、「2週間で完成!」みたいなタイトルの対策問題集を購入。2〜3日ほど目を通してみたものの、大して頭に入ってこない。
「……ま、いっか!」と、持ち前の開き直りで乗り切ることにした。
​そして、迎えた受験当日。
​試験会場に入ると、教室の外の廊下に謎の人だかりができていた。
みんな、なんだかこちらをじーっと見ている。
……コワイんですけど……。
​後から分かったことなのだが、なんとその地域の中学校は、
男子の髪型がほぼ全校生徒「坊主頭」という校則だったらしい。
一方の私は、大阪で社会人として働いていたため、ごく普通の髪型。
そりゃあ珍しがられて当然である。
​さらにこれも後日知ったのだが、その学校は
「全教科で0点さえ取らなければ合格できる」というレベルの
高校だったらしい。
​というわけで、無事に合格!
晴れて「2度目の高校1年生」となったわけだが……あてがわれたのは、
なんと「特別進学クラス(特進)」だった。
​……いや、進学するつもりは全くありませんけれど??
​どうやら「0点取らなければ入れる」という学校の性質上、
そこそこヤンチャな生徒が多く、髪型からして目立っていた私は
緊急避難的に特進クラスに放り込まれたらしい。
実力で入ったわけじゃないのかよ……。
​当然、受験の時から目立っていた私の存在は、
格好のターゲットとなった。
案の定、いじめの対象に。わざわざ他のクラスからいじめに
やってくる奴までいる始末だ。
どんだけ暇なんだよ、お前ら……。
​そんな過酷な環境だったが、クラスに一人だけ、本当に仲のいい友達
「M君」ができた。
毎日一緒に過ごし、週に3日くらいはM君の家から登校するほどの
親密ぶり。
もともとボッチ気質でコミュ障な静少年にとって、
心から友達と言えるのは彼くらいだった。
本当にありがたい存在だった。
​……が、彼は2年生になる手前で、まさかの自主退学。
もっとレベルの高い高校を改めて受験し直すためだったという。
その行動力と決断力には、心から感服した。
​さてさて。
ここからは怒涛のトラブルも落ち着き、大したエピソードもない
平穏な日々が続いていくことになります。
​また何か思い出すことがあれば、番外編として投稿しますね。

連投ですみません。
次回からおっさんになった静のお話が始まります。(予定)
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