AI導入、何から始める? 答えは「AIを選ぶこと」ではありません

AI導入、何から始める? 答えは「AIを選ぶこと」ではありません

記事
IT・テクノロジー
こんにちは、コツコツ自動化ラボです。

「AIを使って効率化したい。でも、何から始めればいいのか分からない」

いま、いちばん多くいただくご相談です。今日はここに、はっきり答えを書きます。

## 先に結論を書きます

**最初にやるべきは、AIツールを選ぶことではありません。**

**自分の会社の作業を、紙に書き出すことです。**

拍子抜けされたかもしれません。でも、これを飛ばして始めた会社は、たいてい同じところで止まります。

## なぜ、ツール選びから始めると失敗するのか

順番を逆にすると、こうなります。

評判のいいAIツールを契約する。触ってみる。何ができるかは分かる。**でも、自分の仕事のどこに使えばいいのかが分からない。**

そのうち使わなくなり、契約だけが残る。

これは、道具が悪いのではありません。**「どの作業を楽にしたいのか」を決めないまま道具を買った**からです。

工具箱を先に買っても、直したい場所が決まっていなければ何も直らないのと同じです。

## だから、まず書き出す

やることは単純です。**毎月または毎週くり返している事務作業を、思いつくままに書き出してください。**

1行1作業で構いません。時間が分かれば添えてください。

```
・受注メールを管理表に転記 毎日40分
・請求書を作る 月末に6時間
・入金確認(通帳と請求書の突合) 週1で90分
・月次の売上集計と報告資料 月4時間
・勤怠の集計 月3時間
```

これだけです。10分あれば書けます。

そして書き終えたら、**月あたりの時間を計算して、合計してみてください。**

上の例だと、月に約37時間。**事務職1人の月稼働(約160時間)の、4分の1近く**がここに使われています。

多くの方が、この合計を見て驚かれます。**1つひとつは短いのに、合計すると恐ろしい数字になる。** 毎日やっているから、その大きさに気づけないのです。

## 次に、たった1つだけ確認してください

書き出した作業を眺めて、こう問いかけてみてください。

**「同じ数字を、何回入力しているか?」**

多くの会社で、こうなっています。

```
受注メール → 受注管理表 → 納品書 → 請求書 → 入金確認表
              (手入力) (手入力)(手入力)(手入力)
```

同じ受注データを、**4回打っている**。

もしこれに心当たりがあるなら、**あなたの会社で最初に手をつけるべきはここです。** AIの出番より前の話です。

理由は2つあります。

**1つめ。時間が最も大きい。** 転記は「考えない作業」なのに、量が多い。だから合計すると一番大きくなります。

**2つめ。そして、こちらのほうが重い。** 4回打てば、どこかで打ち間違えます。しかも**どこで間違えたか追えません。**

「請求金額の訂正が月に何件かある」——そういう会社は、ほぼ例外なくここが原因です。時間だけでなく、訂正の手間と、取引先からの信用も削られています。

## 「全部やろう」としないでください

書き出すと、自動化したい作業がたくさん見つかります。でも、**全部に手を出した会社は、たいてい何も定着しません。**

そして正直に申し上げると、**自動化に向かない作業もあります。**

- 現物を数える工程が残るもの(在庫の棚卸しなど)は、入力を自動化しても現場作業は減りません
- 判断を間違えると事故になるもの(在庫や取引条件を含む問い合わせへの自動返信など)は、いきなり自動化してはいけません

「これは今やらないほうがいい」と判断できることも、大事な一歩です。

## 順番のおすすめ

**第1段階:いちばん小さいものを1つ、確実に片づける**

いきなり大きなところから始めないでください。まず、既製のツールで足りるような小さな作業を1つ選んで、片づけてみる。**「自動化するとこう楽になるのか」を、最小の投資で体感する**のが目的です。

ここで手応えがなければ、先に進む必要はありません。

**第2段階:いちばん大きな詰まりを直す**

体感できたら、多重入力のような「一番大きな詰まり」に取りかかります。ここは費用もかかりますが、効果も一番大きい場所です。

**第3段階:その先**

第2段階の仕組みができると、月次の集計などは**ほとんど自動でつながります**。ここは追加の労力が少なくて済みます。

## 今日やってほしいこと

もし本気で始めたいなら、今日やることは1つだけです。

**紙かメモ帳を開いて、毎月くり返している作業を書き出す。**

それだけで、進み方が変わります。書き出した時点で、もう「何から始めればいいか分からない」状態ではなくなっているからです。

そして、その一覧を見ても優先順位に迷うようでしたら、そのときはご相談ください。**どの作業から、どの順番で、いくらくらいで手をつけるべきか**を、数字にしてお出ししています。

「全部やりましょう」とは申しません。**やらないほうがいいものは、はっきりそうお伝えします。**

コツコツ自動化ラボでした。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す