1. 先に結論
ココナラでホームページ制作を頼もうか迷っている人向けに、棚の中身を数えました。感想ではなく数字だけを出します。
・ホームページ作成・サイト制作のカテゴリは13,349件ある
・そのうち、およそ8割は1件も売れていない(推定83.7%)
・値段の真ん中は5万円。1〜2万円の格安ばかりではない
・安い出品ほど売れていない。1〜3万円の帯は72.4%が販売0件、20万円以上の帯は34.8%
・評価は4割の出品にしか付いておらず、付いている分の真ん中は5.0。つまり評価では選べない
数え方と、私が途中で見つけた自分の間違いも、あとで全部書きます。
2. なぜこれを書いたか
「ココナラ ホームページ制作 評判」で検索して、出てきた10件をすべて読みました。中身はこうでした。
・4件はホームページ制作会社が自社サイトに書いた記事
・3件は個人の意見(「絶対読んでほしい話」「オススメしない5つ」「ひどい?」)
・1件は口コミサイト(口コミ17件)
・1件は知恵袋の質問
・1件はココナラ公式のカテゴリページ
10件のうち、実際に棚を数えた記事は1件もありませんでした。
制作会社が書いた4件を責めるつもりはありません。ただ、その人たちは「ココナラで十分ですよ」と書くと自分の売上が減ります。立場としてそう書けません。だから数字が出てこないのだと思います。
私はホームページ制作を売っていないので、そこは書けます。
3. どうやって数えたか
ログインせずに、カテゴリページを10ページ分取得しました。1ページ60件です。
取得したページ:1、5、10、20、40、60、90、120、160、200ページ目
重複を除いた件数:655件
一覧のカードには、タイトル・値段・評価・カッコ付きの数字が出ています。このカッコの中の数字が、その出品の販売実績です。
これは思い込みではなく、確かめました。カッコの数字が出ている5件(52、14、30、1、197)について商品ページを開き、5件とも一致しました。逆に、カッコが出ていない3件も商品ページを開いて、3件とも「販売実績0件」でした。合わせて8件で確認しています。
つまり、カッコが無い=1件も売れていない、です。
4. 値段の実際
655件の値段はこうなっていました。
・いちばん安い 100円
・下から4分の1の位置 30,000円
・真ん中 50,000円
・上から4分の1の位置 100,000円
・上位1割の位置 200,000円
・いちばん高い 600,000円
・平均 77,875円
10万円以上が26.7%、3万円未満が24.1%です。
「ココナラは格安」という前提で読んでいた人には、ここが最初のズレだと思います。真ん中は5万円です。
5. およそ8割が、1件も売れていない
655件のうち、販売0件は383件でした。単純に割ると58.5%です。
ただし、この58.5%を答えにしてはいけません。私の数え方が上位に偏っているからです。理由は8番に書きます。
ページごとの重みを付け直して棚全体を推定すると、販売0件はおよそ83.7%になります。13,349件のうち、約1万1千件は1件も売れていない計算です。
これは「ココナラが悪い」という話ではありません。出品するのが無料なので、試しに出して放置されたものが積み上がる、というだけのことです。ただ、発注する側から見ると、目の前の1件がその1万1千件のうちの1つである確率は決して低くありません。
6. 安い出品ほど、売れていない
価格帯ごとに分けると、はっきり傾向が出ました。
1万円未満 販売0件が100.0%(2件しかないので参考値)
1万〜3万円 販売0件が72.4%(156件)
3万〜5万円 販売0件が63.1%(149件)
5万〜10万円 販売0件が57.2%(173件)
10万〜20万円 販売0件が47.7%(109件)
20万円以上 販売0件が34.8%(66件)
安い帯ほど、1件も売れていない出品の割合が高くなります。
ただし、これは相関であって因果ではありません。「高いから売れる」ではなく「売れた人が値上げした」だけかもしれません。どちらが先かは、この数え方では分かりません。
それでも、発注する側の実務としては使えます。「1〜3万円の出品を選ぶなら、7割は実績ゼロの側にいる」ということだけは事実です。
なお、安い帯にも当たりはあります。販売1,156件(2万円)と951件(2万円)が上位2本です。安い帯は「0件が大量にあって、極端な当たりが数本ある」という形をしています。真ん中は0のままです。
7. 評価では選べない
655件のうち、評価が付いていたのは263件(40.2%)でした。そして、その評価の真ん中は5.0です。
つまり、評価が付いている出品はほぼ全員が5点近くにいて、差が付きません。星の数を見比べても選別になりません。
見るべきなのは評価ではなく、販売実績のほうです。
8. 10ページ目と20ページ目の間に、崖がある
ページごとに販売0件の率を並べると、こうなります。
1ページ目 5.7%
5ページ目 0.0%
10ページ目 18.6%
20ページ目 70.0%
40ページ目 86.7%
60ページ目 80.0%
90ページ目 98.3%
120ページ目 88.3%
160ページ目 91.7%
200ページ目 93.3%
10ページ目と20ページ目の間で、18.6%から70.0%に跳ねます。
ココナラの既定の並び(おすすめ順)は、おおむね実績の順になっているようです。実務的に言うと、20ページ目より深くをめくる意味はほとんどありません。そこから先は7割から9割が販売0件です。
そして、これが5番の但し書きの理由です。私は1、5、10ページ目という浅いところを厚く数えてしまったので、単純平均だと実態より良く見えます。ページごとの重みを付け直すと58.5%が83.7%になりました。
9. 自分の間違いを2つ直しました
1つ目は、いま書いた58.5%です。最初はこれを結論にするつもりでしたが、ページごとの数字を並べた時点で偏りに気づきました。同じ間違いを、私は2日前に別の調査でやっています。上のほうだけ見て全体だと思い込む、という同じ形でした。
2つ目は、数える道具のほうです。販売実績を取り出すときに、雑な探し方をすると「その出品の販売実績」ではなく「その出品者の累計」を先に拾ってしまいます。実際に、52件のはずが178件と出ました。3番に書いた8件の突き合わせは、これに気づいてから作り直したものです。
数字を出す記事なので、間違え方も書いておきます。
10. では、どう選べばいいか
数えた結果から言えることだけ書きます。
・20ページ目より深くはめくらない。そこから先は7割から9割が実績ゼロ
・評価(星)ではなく、販売実績(カッコの数字)で切る
・カッコが付いていない出品は、1件も売れていない
・安さで選ばない。1〜3万円の帯は7割が実績ゼロ
・値段の真ん中は5万円だと知っておく
このどれも、上位10件の記事には書いてありませんでした。書いていないのは意地悪だからではなく、数えないと書けないからです。
11. この記事で言えないこと
正直に、限界も書きます。
・カードの値段はオプション加算前です。実際の支払額はこれより高くなる可能性があります
・販売実績は累計で、期間が分かりません。「3年で50件」と「3か月で50件」を区別できません
・棚全体の推定は「10ページが前後の範囲を代表する」という仮定に乗っています。隣のページは測っていません
・6番は相関であって因果ではありません
・1ページ目だけは122件のカードが返ります(おすすめ枠が混ざるため)。他のページと同質ではありません
・13,349件という総数は、カテゴリページの表示をそのまま使っています。私が数えたものではありません
12. 私の立場
私はホームページ制作を売っていません。制作会社でもなく、ココナラの関係者でもありません。ココナラで出品はしていますが、別のジャンルです。
なので、この記事には「だからうちに頼んでください」という結論がありません。数えた結果を置くだけです。
ココナラの出品側の数字(何が売れていて、何が売れていないか)は、別途45,696件を全数調査してまとめてあります。出品する側の方はそちらをどうぞ。