「もっと自分を大切にしてください。」
相談を受けていると、そう伝えたくなる場面が少なくありません。
ですが、優しい人ほど、その言葉を受け入れることが苦手です。
誰かを傷つけたくない。
相手の気持ちを考えたい。
空気を悪くしたくない。
その思いが強いからこそ、自分の気持ちは後回しになってしまいます。
そして、いつの間にかこう考えるようになります。
「私が我慢すればいい。」
「もう少し頑張れば、きっとうまくいく。」
その優しさは、とても素敵なものです。
でも、その優しさが、自分自身を傷つける刃になってしまうことがあります。
本当に優しい人は、誰かを責めることよりも、先に自分を責めてしまいます。
「あの時、違う言い方をしていれば。」
「私にも悪いところがあった。」
そんなふうに、自分の中で何度も答え合わせを続けます。
もちろん、自分を振り返ることは大切です。
ですが、すべての責任を背負う必要はありません。
人間関係は、一人で作るものではないからです。
どちらか一方だけが悪いことも、
どちらか一方だけが正しいことも、
実はそれほど多くありません。
だから私は、優しい人ほど、一つだけ覚えていてほしいことがあります。
「自分を大切にすることは、わがままではありません。」
疲れた時は休んでもいい。
嫌なことには「嫌だ」と言ってもいい。
誰かを守るように、自分の心も守ってあげてください。
その優しさは、まず自分自身にも向けていいものです。
そして、自分を大切にできる人ほど、
本当の意味で、誰かを大切にできるのだと私は思っています。