2026年1月に福岡で会社をつくり、日本政策金融公庫と地方銀行(信用保証協会の保証付き)から創業資金を調達しました。士業や代行会社には頼まず、創業計画書は自分で書き、面談も自分で受けました。
これから創業融資に申し込む方に向けて、実際にやってみて分かったことを残しておきます。
■ 申し込みの前にやってよかったこと
一番効いたのは、市の「特定創業支援等事業」の証明書を取っておいたことです。自治体の創業支援(セミナーや窓口相談)を規定回数受けると発行され、公庫の金利優遇などにつながります。無料で取れて、効果は借入期間ずっと続きます。創業を決めた時点で、お住まいの自治体の制度を調べておくことをおすすめします。
■ 創業計画書は「様式を埋める」だけでは終わらない
公庫の創業計画書には8つの欄があります。書いてみると分かりますが、難しいのは各欄そのものではなく、欄と欄のつながりです。
・創業の動機に書いた経験が、経歴の年表に出てこない
・取扱商品の単価と、収支計画の売上がつながっていない
・調達した資金が、赤字期間の何ヶ月分にあたるのか書いていない
私自身、提出した計画書を今読み返すと、空欄のままの欄や、根拠を書き損ねた数字がいくつもあります。その分、面談でずいぶん補足説明をするはめになりました。書面で先に答えておけば、もっと楽だったはずです。
■ 面談で実際に聞かれたこと
私の場合、質問は大きく3種類でした。
1. 自己資金の出どころ(どうやって貯めたか)
2. 売上の根拠(この伸び方は何を前提にしているか)
3. 前職の経験と、この事業のつながり
共通しているのは、「書類に書いていないこと」や「書類の中で矛盾して見えること」から聞かれる、という点です。面談は試験というより、計画書の穴埋め作業に近い。だから、穴を先に埋めておくほど短く、穏やかに終わります。
■ 代行に丸投げしなかった理由
作成代行を頼むことも考えましたが、やめました。理由は単純で、面談で答えるのは自分だからです。自分で書いた計画書は、どの数字にも「なぜそう置いたか」の記憶があります。人に書いてもらった数字は、その場で説明できません。
時間はかかりましたが、書き上げる過程で事業の弱点が自分で見えたことが、いちばんの収穫だったと思います。
■ これから申し込む方へ
・特定創業支援の証明書など、自治体の優遇は先に調べる
・計画書は「欄と欄のつながり」と「空欄をなくすこと」を意識する
・面談は計画書の穴から聞かれる。先に書面で答えておく
なお、融資の審査は金融機関が総合的に判断するもので、この記事は結果を保証するものではありません。あくまで一人の創業者の実体験として参考にしてください。
この経験をもとに、創業計画書の添削サービスを出品しています。士業でも元銀行員でもなく「借りた側」の目線で、あなたの計画書をレビューします。
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