営業で起きた、今でも忘れられない失敗の話

営業で起きた、今でも忘れられない失敗の話

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コラム

忘れられない営業での失敗

営業の仕事をしている中で、今でも忘れられない失敗があります。

当時の私は営業3年目でした。
少しずつ仕事の進め方も身についてきて、周りから声をかけていただくことも増え、自分でも「ある程度できるようになってきた」と感じていた時期です。

そんな時、後輩から引き継いだ案件で、取引先との納期に関する認識の違いが起きました。

やり取りを確認すると、こちらから提示していた納期は一貫していました。
後輩のメール履歴も確認しましたが、こちら側の案内に大きな間違いはないように見えました。

そのため私は、先方の勘違いなのではないかと思っていました。

やり取りを進める中で、取引先の担当者の方から、
「そちらの納期が正しいという証拠を見せてほしい」
という趣旨のことを言われました。

私はその時、
「〇月〇日のメールと、〇月〇日のメールにそのように記載しています」
という形で答えました。

自分としては、事実を確認して、正しく説明したつもりでした。

でも、その返答に対して、先方から強くお叱りを受けました。
「揚げ足をとるな」と受け取られてしまったのです。

その時、私はかなり戸惑いました。

こちらの案内は間違っていない。
メールにも残っている。
だから、それを伝えれば分かってもらえると思っていました。

でも、相手にとっては、その伝え方が「正しさを突きつけられた」ように感じられたのかもしれません。

正しさだけでは届かない

それからしばらく、私はずっと考えていました。

あの時、どう答えるのが正解だったのだろう。
何を言えば、相手を怒らせずに済んだのだろう。
そもそも、正解なんてあったのだろうか。

時間が経って思うのは、あの場面で大切だったのは、どちらが正しいかをはっきりさせることだけではなかったということです。

もちろん、事実確認は大切です。
記録も大切です。
でも、それをどう伝えるかで、相手の受け取り方は大きく変わります。

相手が困っている時、不安になっている時、焦っている時。
そこでこちらの正しさだけを伝えてしまうと、相手には否定されたように届いてしまうことがあります。

落としどころを探すという事

大切なのは、相手を否定することではなく、落としどころを一緒に探すことだったのだと思います。

たとえば、同じ内容でも、

「メールにはこのように記載しています」

と伝えるのではなく、

「こちらのご案内が分かりづらかった可能性もありますので、念のため過去のやり取りを一緒に確認させてください」

と伝えていれば、印象は少し違ったかもしれません。

正しいことを伝えること。
相手に伝わるように届けること。

この2つは、似ているようで違います。

特に営業文や問い合わせ文は、相手との関係性をつくる入口になることがあります。
だからこそ、言い回しひとつで、受け取られ方が変わります。

文章だからこそ、立ち止まれる

文章・メールには、会話にはない良さもあります。
送る前に考える時間があります。
一度立ち止まって、相手がどう受け取るかを想像する時間があります。

だからこそ、文章は整える価値があると思っています。

私は今でも、営業文や問い合わせ文を作る時に、あの時の失敗を思い出します。

正しいかどうかだけではなく、
相手にどう届くか。
相手を必要以上に追い詰めていないか。
こちらの意図が、押しつけになっていないか。

そういう視点を大切にしながら、文章を整えています。

送る前に少し立ち止まるだけで、言葉の届き方は変わります。

今日も、相手に届く言葉でいってらっしゃいませ。
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