【FP1級が解説】なぜ今「共働き」が必要なのか?

【FP1級が解説】なぜ今「共働き」が必要なのか?

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法律・税務・士業全般

金銭・リスク・精神面から見る現代のライフスタイル
以前のブログ記事で「おひとりさま(単身)の場合、働けなくなると生計が立ち行かなくなるリスクがある」というお話をしました。今回のテーマは、ある意味その続編とも言える「共働きの必要性」についてです。

「共働き」と聞くと、「忙しくて大変そう」「本当は専業主婦(主夫)でいたいのに…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、FP1級として多くのご家庭の家計診断を行ってきた立場から申し上げますと、今の時代において共働きは単なる『大変な選択』ではなく、『家族を守り、人生の選択肢を広げる最強の戦略』となっています。

今回は、なぜ今共働きが必須なのか、「金銭面」「リスク面」「精神面」の3つの視点から詳しく解説します。

1. そもそも「共働き」とは?(言葉の定義)
まず、当ブログで扱う「共働き」の定義を整理しておきましょう。

単に夫婦双方が働いているだけでなく、「双方が家計に収入を入れ、金銭面・生活面を総合的に協力し合っている状態」を指します。

× 共働きと言えないケース
  どちらか片方の稼ぎがすべて「自分個人のお小遣い」になっており、
  家計に還元されていない場合。

〇 共働きの正しい認識
  妊娠・出産・育児(育休中や時短勤務期間)などは、一時的に一方
 (主に夫側など)の金銭負担が大きくなるのが当たり前です。
  大切なのは、人生の時期に合わせて双方が総合的に均等に助け合い、
  負担を分担し合っていることです。

 なぜこんな話を入れたかというと、なぜかここで間違った認識の方がとても多いからです…(;´・ω・)

2. 【金銭面】1人の収入では家計が成り立たない時代へ
 なぜ、今の時代は共働きが必要なのでしょうか?答えはシンプルです。
「平均的な1人の収入だけでは、家族の生活と将来の備えを維持することが限界を迎えているから」です。

 昭和〜平成初期の「夫が外で働き、妻が専業主婦」という完全分業スタイルが成立していた時代とは、社会構造も手取り額も大きく変わりました。
 具体的に数字で見てみましょう。

 1人の平均年収で家族を養う試算をしてみましょう。
 日本の平均年収は約460万〜478万円です(国税庁「民間給与実態統計調査」等より)手取り額(額面の約8割)は約368万〜380万円となります(税金や社会保険料引後(月額約30万〜31万円))
 支出については、諸説ありますが2人暮らしの年間生活費約336万円(月28万円)です。
年間残高(≒貯蓄可能額)は年間 約32万〜44万円になります。
 月わずか3万円前後の余裕しかありません。

 ご覧の通り、大人2人の生活費を払うだけで、年間数拾万円しか残りません。ここに「子どもの教育費」が加わるとどうでしょうか?子ども1人を育てるための教育費(幼稚園〜大学)は、オール公立でも約1,000万円、私立が混ざると1,500万〜2,000万円以上かかると言われています。さらに昨今の物価高(インフレ)や社会保険料の上昇を考えると、1人の稼ぎだけに頼る家計では、将来のための貯蓄や教育費の準備が極めて厳しくなっているのが現実です。

3. 【リスク面】世帯の「経済的耐久力」が段違いになる
共働きを選択することの2つ目のメリットは、「人生のあらゆるリスクに対する強力な保険になる」点です。

① 貧困リスクからの恒久的な回避
世帯収入が「1.5倍〜2倍」になることで、日々の資金繰りに追われる貧困リスクから恒久的に逃れることができます。

② 収入源の分散(リスクヘッジ)
人生には思いがけないトラブル(大病、ケガ、企業の倒産、リストラ、介護など)がつきものです。

片働きの場合、稼ぎ手が倒れた瞬間に世帯収入が「ゼロ」になり、一気に家計破綻の危機に陥ります。しかし共働きであれば、片方が倒れてももう一方の収入で生活を維持し、回復までの時間を稼ぐことが可能です。

③ 高齢期(老後)の年金額の差
老後リスクの排除においても、共働きの効果は絶大です。

片働き世帯(夫:厚生年金、妻:国民年金)
 👉 夫婦合わせた老齢年金:月約20万〜22万円

共働き世帯(夫婦ともに厚生年金)
 👉 夫婦合わせた老齢年金:月約28万〜32万円

老後に毎月「約8万〜10万円」の差が生まれることは、長寿化が進む現代において「老後破産」を防ぐ最大のセーフティネットとなります。

4. 【精神面】一番のメリットは「心のマージン(余裕)」
金銭面・リスク面以上に、私がFP1級として最も強調したいのが「精神的なメリット」です。

お互いが働いて独自の収入を持っていると、家計に大きな「心の余裕(マージン)」が生まれます。この心の余裕こそが、夫婦関係や子育ての壁を乗り越える大きな原動力になります。
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💡 具体例:共働きが生み出す「心の余裕」
      仕事のストレスや転職へのハードル

もし夫(または妻)が職場の人間関係や過重労働で限界を迎えたとき、片働きだと「僕が辞めたら家族が路頭に迷う…」と無理をして心を病んでしまうケースがあります。

しかし共働きであれば、「最悪、一度仕事を辞めて休職や転職活動をしても、パートナーの収入があるから大丈夫」と思えるため、追い詰められずに済みます。

育児や人生の選択に対する大らかな気持ち

お金の心配が常につきまとっていると、夫婦間で「誰のせいでこんなに苦しいのか」とギスギスしがちです。双方が社会に出て家計に貢献し、頼り合える対等な対話環境があることで、子育ての悩みや突発的なトラブルにもチームとして笑顔で立ち向かうことができます。

5. まとめ|共働きは「苦しい選択」ではなく「未来を面白くするチームプレイ」
もちろん、パートナーの収入が極めて高額(年収数千万円単位など)で、仕事が多忙を極めている場合などは専業主婦(主夫)というスタイルも非常に合理的です。

しかし、平均的あるいは平均近辺の収入帯であるならば、共働きは今の時代における「標準(スタンダード)」であり、家計を防衛するための必須戦略と言えます。

最後に、私のもとへご相談に来られたご夫婦の実話をご紹介します。

🌟 FP1級の相談現場から:ご相談者様の実話
当初、ご相談に来られたA様ご夫妻(30代)は、夫の単身収入(年収450万円)だけで生活しており、「子どもの習い事も諦めなきゃいけないかも…」「老後が不安で夜も眠れない」と表情も暗く浮かないご様子でした。

そこで妻側が週3〜4日のパート(年間100万円程度)からスタートし、段階的に正社員・契約社員へとステップアップする共働きプランを一緒に作成・実行していただきました。

3年後、再相談でお会いしたA様ご夫妻は、見違えるほど明るい笑顔になられていました。

「世帯収入が150万円増えただけで、毎年家族で旅行に行けるようになり、子どもの教育の選択肢も増えました!何より『何かあっても二人で乗り越えられる』と思えるようになって、夫婦の会話もすごく増えたんです。」

「共働き=大変・苦しいもの」とネガティブに捉える必要はありません。

共働きとは、「夫婦という最強のチームを組み、お互いを支え合いながら、家族の未来の選択肢を増やしていく前向きな生き方」です。

「これから共働きを始めたいけれど、家計や家事の分担をどう整理すべき?」「自分たちの世帯に合ったライフプランを知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。一人ひとりのライフステージに合わせた最適なプランを、一緒に考えていきましょう!

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