制度は、作ってからが本番

制度は、作ってからが本番

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コラム
これまでこのブログで、ハラスメントの相談窓口、職場復帰支援、ストレスチェック、36協定について書いてきました。書き終えて読み返し、自分でも意外だったことがあります。4本とも、最後に同じことを書いていたのです。

どの記事も「つまずきやすいポイント」で締めていました。そこに並んでいたのは、制度の作り方の話ではありませんでした。全部、作ったあとの話だったのです。

■1. 窓口は「置く」ことより「動く」こと
国の指針では、会社は相談窓口をあらかじめ定めて社員に知らせることとされています。ただ、担当者を決めて掲示すれば要件は満たせても、そこに相談が来るかは別の話です。誰が受けるのか、受けたあと誰にどう上げるのか、相談した人に何を返すのか。ここが決まっていない窓口は、置いてあるだけになります。

■2. 規程は「作る」ことより「回す」こと
職場復帰支援では、会社全体のルールと、その人ごとの計画を分けて考えます。規程を整えても、実際に復職の場面が来たとき、誰が産業医とやり取りし、どの段階で上司に伝え、どういう条件で通常勤務に戻すのか。その手順がないと、一件ごとに現場が手探りで判断することになります。

■3. 数字は「取る」ことより「使う」こと
ストレスチェックも同じです。実施はできても、集団で見た結果を職場環境の改善につなげているか。読み解いて、どの部署に何をするかまで決めて、はじめて制度が仕事をします。取っただけの数字は、翌年また取り直されるだけです。

■4. 届出は「出す」ことより「守り続ける」こと
36協定は、届け出た瞬間がゴールに見えます。でも実務で問われるのは、毎月の実労働時間を把握しているか、45時間を超えた月が何回目かを数えているか、超えそうな部署に先に手を打っているか。ここが運用です。

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4本を貫いていたのは、この構造でした。制度を作るところまでは、多くの会社ができます。難しいのは、それを来年も再来年も回し続けることのほうです。

私は管理部門で30年、人事・労務・経理・総務を担当してきました。制度を設計しただけの人間ではなく、毎月それを回してきた側です。だから「その運用、来年も続きますか」という、少し現実的な話ができます。正直に言えば、うまく回らなかった経験のほうが多いくらいです。

このたび、経営者・管理職・人事の方に向けて、壁打ち相談のサービスを始めました。「何から手をつけるか」を一緒に整理する時間です。決めるのは御社です。私は判断材料を増やして、迷いを減らす役に徹します。

「うちのこれ、来年も続くだろうか」。そう思ったときに、思い出してもらえたら嬉しいです。
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