昔の私は、この言葉をビジネス本で知り、そのまま使っていた。
半面、人に期待しないなんて、少し冷たい気もしていた。
でも経営をしていく中で、その意味が少しずつわかってきた。
決して期待して裏切られたわけではない。
ただ、私自身が"期待されること"に息苦しさを感じるところはある。
私は従業員に対して、"こうしてほしい" をほとんど言わなかった。
・仲良くしてほしい
・飲みに行ってほしい
・チームらしくしてほしい
・成長してほしいそういう期待は一切しなかった。
ただ、自分の仕事だけは責任をもって取り組んでもらう。
仕事上のコミュニケーションはとってもらう。
それだけでよかった。
期待しないことと、放っておくことは違う。
必要なことは伝えるし、責任は共有していた。
結果、誰も辞めなかった。
期待すると、その通りにならなかった時に勝手にがっかりしてしまう。
相手は悪くないのに、自分の理想を押しつけてしまう。
それが嫌だった。
期待ではなく、事実を評価する。
できたこと、続けてくれたこと、守ってくれたこと。
それは全部、評価という形で返した。
この距離感が、お互いにとって心地よかった。
人に期待しないというのは、冷たさではなく、相手を縛らない優しさだとも思っている。
必要以上に近づかなくても、尊重し合える関係はつくれる。
そんな関係性があってもいい。
この考え方は、今のカウンセリングでも大切にしています。
私の理想に当てはめようとするのではなく、その人のペースや、その人自身が持っている力を信じて寄り添う。
経営の中で学んだことが、今の私の仕事にも、そのまま生きています。
「人に期待しないほうが、関係が続くこともある。」この言葉が、必要な人に届けばいいと思っています。