研究テーマは決まったのに、
「研究目的がうまく書けない。」
そんな相談を受けることがあります。
研究指導をしていると、テーマ自体は興味深いのに、研究目的が曖昧なために全体がまとまらなくなってしまうケースをよく見かけます。
実は、研究がまとまるかどうかは「研究目的」でほぼ決まると言っても過言ではありません。
今回は、研究目的の重要性についてお話しします。
研究目的は研究全体の「軸」です
研究には、
テーマ
目的
方法
結果
考察
という流れがあります。
この中で最も重要なのが研究目的です。
目的が明確であれば、
どの方法を選ぶべきか、
どのような結果を示すべきか、
どんな考察を書くべきかが自然と見えてきます。
逆に目的が曖昧だと、研究全体の方向性がぶれてしまいます。
「何を明らかにしたいのか」を一文で言えますか?
研究指導で私が最初に確認するのは、
「この研究は何を明らかにしたいのですか?」
という点です。
この質問に対して、
長い説明が必要になる場合は、目的が整理できていないことがあります。
理想は、
一文で説明できること。
例えば、
「〇〇病院に勤務する看護師を対象に、手術室における器械出し看護師の器械受け渡しの評価要因を明らかにする。」
このように、
誰を対象に、
何について、
何を明らかにしたいのか、
が簡潔に伝わることが大切です。
目的が曖昧だと方法も迷います
研究方法を考える段階で悩む方は多いですが、
その原因は方法ではなく、
研究目的にあることが少なくありません。
例えば、
満足度を知りたい研究なのか、
実態を把握したい研究なのか、
要因を分析したい研究なのか。
目的が変われば、
質問紙調査、観察法、インタビューなど、適切な方法も変わります。
方法を決める前に、まず目的を整理してみましょう。
結果と考察も目的につながっていますか?
研究結果や考察を書くときも、
常に研究目的を意識することが大切です。
研究目的で設定していない内容を考察で詳しく述べたり、
逆に、目的に書いた内容が結果で触れられていなかったりすると、一貫性が失われてしまいます。
研究全体を通して、
「最初に掲げた目的に答えられているか」
という視点を持つことで、読みやすい論文になります。
私が学生によく伝えること
研究相談では、
「まず研究目的を一緒に整理しましょう。」
とお伝えすることがあります。
目的が明確になると、
方法や統計、考察まで驚くほどスムーズに進むことがあります。
研究は難しい専門用語を書くことではありません。
何を明らかにしたいのかを、分かりやすく伝えることが何より大切だと考えています。
目的が整理されると研究は読みやすくなります
研究は、
難しい表現を使うほど良いわけではありません。
むしろ、
目的が明確で、
方法・結果・考察が一貫している研究の方が、読み手には伝わりやすくなります。
その積み重ねが、
学会発表や論文の評価にもつながっていきます。
まとめ
研究がまとまらないと感じたときは、
新しい文献を探したり、
考察を書き直したりする前に、
研究目的を見直してみてください。
何を明らかにしたいのか
誰を対象にしているのか
目的が一文で説明できるか
この3つを整理するだけでも、研究全体の方向性が見えやすくなります。
「研究目的がこれで良いのか不安。」
「構成全体を客観的に見てほしい。」
そのような方は、お気軽にご相談ください。
大学教員としての経験を活かし、研究がより伝わる形になるようお手伝いいたします。
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