こんにちは!石田大顕です。
皆さんは夜遅くにふらりとコンビニエンスストアに立ち寄ったとき、棚に並ぶお弁当の配置に注目したことはあるでしょうか。よく見ると、最もお腹が空いている人が手に取りやすい中央の特等席には、ガッツリとした肉料理のお弁当がずらりと並べられています。一方で、健康を気にする人のためのサラダやスープは、少し離れた場所にすっきりと整理されて置かれています。
この親切な並べ替えの技術こそが、実はビジネスにおけるデザインの正体です。どれだけ美味しいお弁当を作っても、それが暗い棚の隅っこに無造作に積み上げられていたら、誰もその存在に気づきませんし、買おうとも思いません。デザインとは、単に見た目をきれいにお化粧するだけのものではなく、商品の魅力を正しい順番で相手に届けるための、とても論理的な仕組みなのです。
多くの人が、デザインを美しく飾ることだと思い込んでいます。しかし、私が制作会社での長い経験を経て、フリーランスとして活動する中で行き着いた答えは全く異なります。本当のプロフェッショナルが現場で行っているのは、飾り立てることではなく、お客さんの頭の中の引き出しをきれいに整理してあげる作業です。
例えば、ある企業の新しいサービス紹介サイトを新しくしたときの話です。そのサービスは非常に機能が豊富で、伝えたいこだわりがたくさん詰まっていました。そのため、最初の画面には難しい説明や、たくさんのメリットがこれでもかと詰め込まれていたのです。これでは、訪れたお客さんはどこから読めばいいのか分からず、迷子になってすぐに画面を閉じてしまいます。
そこで私が行ったのは、コンビニの棚と同じように、情報の徹底的な並べ替えでした。お客さんが一番に知りたい「このサービスを使うと、自分の未来がどう変わるのか」という結論を、まず一番目立つ場所にすっきりと配置したのです。そして、難しい仕組みや詳しい数字は、興味を持った人が後から自然と読み進められるように、一歩引いた場所に優しく整えました。
結果として、そのサイトからの問い合わせ数は劇的に向上しました。デザインという名の並べ替えによって、サービスの本当の価値が薄まることなく、まっすぐにお客さんの心へと届いた証拠です。
見栄えだけを良くしておしゃれに見せるだけのデザインの時代はもう終わりました。これからの時代に求められるのは、なぜその色を使い、なぜその配置にするのかを明確に説明できる、売上に直結するデザインです。
もし今、自分のサービスや商品の魅力が思うように伝わっていないと感じるなら、それは中身のせいではなく、情報の並べ方に原因があるのかもしれません。皆さんが大切に育ててきた宝物を、最も輝く形で世の中に送り出すお手伝いを、これからも全力で続けていきたいと考えています。