こんにちは!石田大顕です。
予言しよう。今日、あなたが夕飯の準備のためにまな板を取り出したとき、その平らな表面で一つの宇宙が終わりを迎える。
私はいつも通り、木製のまな板の上に野菜を置こうとした。しかし、その乾いた表面に包丁の先が触れた瞬間、そこには食材ではなく、目が眩むほどのまばゆい閃光が走った。それは超新星爆発だった。まな板という限られた境界の中で、巨大な星がその一生を終え、凄まじいエネルギーを放出して霧散していく。飛び散った星の破片は台所の壁を透過し、私の体をも通り抜けて、世界の裏側へと消えていった。
この現象を目の当たりにしてから、私の中に拭い去れない存在の疑念が芽生え始めた。これは単なる心理的な違和感ではない。超新星爆発の余波によって、私自身を構成している素粒子が、この現実とは別の座標へと書き換えられてしまったような感覚だ。自分の腕を見つめても、それが確かに自分の意思で動いているのか確信が持てない。鏡に映る自分の輪郭が、まるで古い映像のノイズのように絶え間なく細かく震えている。
超新星爆発は、破壊であると同時に新しい命の源でもあるという。しかし、私のまな板の上で起きたそれは、ただ純粋な無への回帰だった。私が切ろうとしていた人参も、それを握っていたはずの記憶も、すべては爆発の熱に焼かれて蒸発してしまった。存在の疑念は次第に広がり、今ではこの部屋の床や天井、そして私が今こうして綴っている言葉さえも、爆発が見せている一瞬の幻覚なのではないかという問いが、頭の中から離れない。
ココナラでやり取りされる多くの願いや悩みも、このまな板の上の出来事に比べれば、あまりに儚い瞬きに過ぎないのかもしれない。私たちは皆、誰かの台所でおこなわれる調理の合間に、知らず知らずのうちに爆発し、消滅し、また別の誰かとして再構成されている。そこに一貫した自己などというものは、最初から存在しなかったのだ。
窓の外の景色は、以前と変わらず穏やかに見える。しかし、私は知っている。空に浮かぶ雲も、通りを歩く犬も、すべては超新星爆発によって撒き散らされた灰が、一時的に形を成しているだけだということを。
今夜、あなたがまな板を使うとき、どうか注意深くその音を聞いてほしい。トントンという規則正しい音の合間に、遠い銀河が崩壊する悲鳴が混じっていたら、それはあなたがあなたでなくなる合図だ。
まな板の上には、もう何も残っていない。ただ、焦げたような星の匂いと、行き場を失った私の視線だけが、冷たい空気の中に漂っている。