【施設長様へ】備蓄「3日分」の落とし穴。実は足りていない4品目

【施設長様へ】備蓄「3日分」の落とし穴。実は足りていない4品目

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皆様、こんにちは。スマート危機管理コンサルティングの久保です。

「備蓄は3日分そろえてあるから安心。」
そう思っていませんか?
私は消防職員として約40年間、さらに行政の危機管理部門でも勤務し、備蓄倉庫の中身を数多く点検してきました。
そこで分かったのは、**アルファ米と飲料水はきちんと揃っているのに、命に直結する品目が抜けている**施設が非常に多いということです。

今回は、医療・介護施設で特に不足しがちな4品目をご紹介します。

## 落とし穴① 水は「飲む分」しか計算されていない

備蓄計画の水の欄が、「1人1日3リットル×3日分」で終わっている施設が多くあります。
しかし施設で本当に足りなくなるのは、**生活用水**のほうです。

- トイレ(1回あたり数リットル。利用者数×回数×3日を計算してください)
- 手洗い・清拭・口腔ケア
- 調理・食器洗浄

飲用水だけを備えても、断水が2日目に入ると衛生状態が急速に悪化します。
対策は、**水を減らす備え**です。使い捨て食器とラップ、清拭用のウェットタオル、そして排泄物用の凝固剤と処理袋。これらは「水の代わり」として計上すべき備蓄です。

## 落とし穴② 食べられない利用者の分がない

一般的な非常食は、**普通食を噛んで飲み込める人**を前提に作られています。
施設には、そうでない方がおられます。

- 嚥下調整食・ミキサー食に対応できる非常食
- **とろみ調整剤**(意外なほど早く尽きます)
- 経管栄養剤と、必要な物品(イルリガートル、シリンジ、精製水)
- アレルギー対応、糖尿病食などの個別対応

「3日分ある」と言えても、その中に**この方が食べられるものが1食もない**というのが、最も怖い状態です。利用者名簿と備蓄リストを、一度突き合わせてみてください。

## 落とし穴③ 薬の備えが個人任せになっている

施設によって取り扱いは異なりますが、共通して確認しておきたいのは次の点です。

- 常用薬が何日分手元にあるか、**利用者ごとに把握できているか**
- お薬手帳の写し、または服薬情報の一覧を**持ち出せる形**にしているか
- 避難時に、誰がそれを持って出るか(役職名で決まっているか)

避難先で最初に聞かれるのが服薬情報です。ここが整理されているかどうかで、避難後の負担がまるで変わります。

## 落とし穴④ 排泄用品と、ごみの置き場

おむつ・パッドは日々消費するため、「在庫=備蓄」と考えている施設が大半です。しかし発注のタイミング次第では、災害時の在庫が**1日分しかない**こともあり得ます。

- おむつ・パッドの最低在庫ラインを決め、それを下回らない運用にする
- 使用済みの**ごみをどこに置くか**(回収は数日止まります。臭気と衛生の問題が3日目に一気に来ます)
- 消毒用品、手袋、マスク

## そして、忘れられているのが「職員の分」です

備蓄は利用者数で計算されがちですが、災害時には職員が施設に泊まり込むことになります。
食料、水、簡易ベッドや毛布。職員の分を計上していない備蓄計画は、実質的に日数が足りません。

なお近年は、地域の実情に応じて**1週間分**の備蓄が推奨される場面も増えています。3日分をゴールにせず、まずは足りない品目を埋めることから始めてください。

## 備蓄は「そろえること」がゴールではありません

本当の目的は、
職員が迷わず行動できること。
そして、
利用者・患者様の命を守ること。

そのためには、利用者の顔を思い浮かべながらの見直しが欠かせません。

## 最後に

私は医療・介護施設を中心に、
消防計画
BCP
避難確保計画
の見直しや統合、実効性向上のお手伝いをしています。
「うちの備蓄で、本当に3日しのげるだろうか」
そんな不安がありましたら、お気軽にご相談ください。
"提出するための計画"ではなく、"現場で使える計画" を一緒に作り上げましょう。

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