展示会のあとに地味にしんどいのが、報告です。
会場ではちゃんと見てきた。
話も聞いた。
メモも取った。
気になる会社もあった。
その場では、それなりに手応えもある。
でも、戻ってから
「で、どうだった?」
と聞かれると、急に言葉が止まることがあります。
どこがよかったのか。
何が違ったのか。
次に何をすべきなのか。
頭の中にはいろいろ残っているのに、うまく一本にならない。
これ、展示会に行ったことがある人なら、けっこう覚えがあるんじゃないかと思います。
説明は聞いた。
メモもある。
でも、それをそのまま並べても報告にはなりにくい。
結局、帰ってからもう一度整理し直すことになる。
しかも疲れているので、その作業が余計に重く感じる。
たぶん、ここで足りていないのは情報ではなく、
持ち帰るときの形なんだと思います。
展示会では、その場その場でおもしろい話が出てきます。
説明のうまい人もいるし、予想外の切り口に出会うこともある。
だから、会場ではどうしても“受け取る側”になりやすい。
でも、あとで誰かに話すことを考えると、必要なのは全部の説明ではありません。
むしろ知りたいのは、たいていこのあたりです。
どこが気になったのか
なぜそこだったのか
他と何が違ったのか
次に動く価値があるのか
つまり、報告で必要なのは「見たこと全部」ではなく、
判断に近いところです。
そう考えると、展示会に行く前に
「帰ってから何を言うことになりそうか」
を少しだけ考えておくのは、かなり意味があります。
たとえば、
今回いちばん有力だった候補はあるか
比較したときに差が見えた点は何か
すぐ深掘りすべきテーマはあったか
今回は見送りでよさそうなものは何か
このあたりを、行く前にうっすらでも頭に置いておくだけで、
当日の見え方が少し変わります。
メモも変わります。
説明を全部追いかけるより、
「これは後で言いやすい」
「これは差として残したい」
という視点で拾えるようになる。
展示会って、本来はその場でしか取れないものを取りに行く時間のはずです。
空気感だったり、反応だったり、言い回しだったり、言外のニュアンスだったり。
そういうものは、資料だけではわかりません。
だからこそ、あとで話す形を少し決めておくと、
当日は“全部覚えよう”としなくて済みます。
それだけでも、だいぶ楽になります。
報告を意識すると、展示会が少し窮屈になる気もするかもしれません。
でも実際には逆で、
持ち帰る形が少し見えている方が、会場では自由に見やすい
ことも多いです。
展示会のあとにしんどくなるのは、
情報が少ないからではなく、
言葉にする準備がないまま終わってしまうからかもしれません。
行く前に、
「帰ったら何を言うことになりそうか」
を少しだけ考えておく。
それだけで、展示会後の重さは意外と変わる気がしています。
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