大切な人は、別の世界で笑っているのだろうか?

大切な人は、別の世界で笑っているのだろうか?

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大切な人が、この世から去ってしまった。


それなのに、


世界は何事もなかったかのように
動き続けている。

朝になれば太陽が昇り、
電車はいつもどおり走り、
街には人々の笑い声があふれている。

昨日までと何も変わらない景色。

でも、私の世界だけが、

あの日を境にすっかり変わってしまった。


まるで、自分だけが
別のパラレルワールドに
取り残されてしまったような感覚。


時々、不思議に思うことがある。


あの人がいなくなった世界を、

私は今、生きている。


でも、もしかしたら.....。


どこか別の世界では、
あの人は今も元気に
暮らしているのではないだろうか。

いつものように朝を迎え、
好きなものを食べ、
誰かと他愛もない話をして笑っている。

そんな世界が、

本当にどこかに存在していたら。

そこでは、病気も苦しみもなく、

穏やかな毎日を過ごしているのかもしれない。


もちろん、確かめる方法なんてない。


ただ、そんな想像をすると、

少しだけ心が温かくなる。

不思議なもので、
会えなくなってからの方が、
何気ない記憶が鮮やかに
よみがえることがある。

声の調子。

笑ったときの表情。

何でもない日に交わした、
どうでもいい会話。

あのときは、そんな時間が
永遠に続くような気がしていた。


もし、別の世界で再会できるとしたら。

私は何を話すだろう。

きっと、特別な言葉なんて出てこない。

「元気だった?」

そんなありふれた一言を交わして、
またいつものように笑うのだと思う。

そして、ふと考える。

もしかしたら、あちらの世界では、

私がいなくなったことに

なっているのかもしれない。


あの人もまた、
私のいない世界を不思議に
思いながら、
時々、私のことを
思い出しているのだろうか。


そう考えると、
少しおかしくて、
少し切ない。


パラレルワールドが
本当に存在するのか、
私にはわからない。

でも、すべての世界で
同じ別れが待っているとは限らない。

どこかひとつくらい、
私たちが何も失わずに
笑っている世界があっても
いいのではないだろうか。


静かな夜。


もう二度と会えないはずの人を
思い浮かべながら、

そんなことを考えてしまう。

もし、どこかの世界で元気に
暮らしているのなら。

どうか、そちらでは幸せでいてね。
そして、また必ず会おうね。



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