結論から申し上げます。なれません——正確には、スマホだけでは長く続けられません。
占い師として活動を始める最初の一歩はスマホでも踏み出せます。しかし、予約管理・鑑定レポートの作成・確定申告の準備・ホームページの更新……活動が本格化するにつれて、スマホの画面では対応しきれない業務が次々と現れます。
ズバリ必要なのは「パソコンスキル」です。
占い師と検索したときに「なりたい」「なるには」「資格」という単語がサジェストされるようです。そして、これらのサジェストキーワードで記事にアプローチした時、多くは「命術・相術・卜術」の違いや「占い師となるための独学方法・スクール」のような記事を見ることとなるでしょう。
確かに、タロットや西洋占星術など、どの占術を選ぶのかというのは大きな選択となるでしょう。しかし、これで、明日から「占い師として活動」できますか?
占い師というのは究極の在宅ワーク。「スマホひとつで稼げる」という広告は多々ありますが、果たしてパソコン無しで在宅ワークが可能でしょうか?
「在宅ワーク=スマホで完結」という幻想
在宅ワークという働き方は、場所を選ばない自由さが魅力です。そのイメージから「スマホひとつあれば仕事ができる」と思われがちです。しかし占い師の在宅ワークは、スマホで画面を眺めているだけでは成り立ちません。
鑑定そのものは電話でできたとしても、その前後に発生する業務の量と種類を考えると、話は変わってきます。
例えば、ココナラで電話鑑定をしようとしたときにも、まず「ココナラに登録」という壁があります。(※これを読んでいるような方は「簡単」と思うかもしれませんが、実は、この段階で躓いている方が多いのも現状です)
魅力的なプロフィールを作成し、集客できるような差別化を考えなければなりません。
売上が発生したらきちんと管理し、日本では申告の義務があります。「スマホで確定申告」と簡単に促すキャッチフレーズが乱立していますが、税務署で確定申告に行った時にすべてパソコンで操作しなければならないのが現状です。(2026年現在)
昨今の占い師に求められるスキルの複雑さ
占い師として集客するためのハードルは、以前より確実に上がっています。テキスト投稿だけでフォロワーを増やせた時代は終わり、今の占い師には「コンテンツ制作者」としての側面も求められます。
具体的には、Instagramのリール動画、TikTokのショート動画、Canvaを使った占いカード風の画像投稿、さらにはYouTubeでの占いコンテンツ発信まで、活躍している占い師の多くはこれらを組み合わせて集客しています。
動画の編集、サムネイル画像の作成、テロップの挿入——これらの作業をスマホだけでこなすことは不可能ではありませんが、画面が小さく操作が煩雑で、完成度にも限界があります。パソコンがあれば、同じ作業を短時間でより高品質に仕上げることができます。
動画編集を例にあげますと、入力にキーボード・マウス以外の、左手デバイスやフットスイッチを利用することで効率は格段とあがります。
そもそもスマホとパソコン、何が違うのか?
スマホは「手軽に情報を受け取り、発信する」ことに特化した端末です。一方パソコンは「情報を加工・管理・発信する」ことに適した環境です。
こと、ファイル管理・整理に関しては、スマホよりも圧倒的にパソコンが優位です。
占い師として大事なのは個人情報を守ることです。
ファイル管理・整理がより簡単なパソコンを利用するほうが長期的には良かったと思われるのではないでしょうか。
パソコンスキルは「差別化」になる
占い師の数は増え続けています。同じ占術を持っていても、発信力・対応の速さ・コンテンツの質で差がつく時代です。スマホしか使えない占い師と、パソコンを使いこなせる占い師では、同じ時間で生み出せる成果の量がまったく異なります。
パソコンスキルは、占い師としての「見えない武器」です。お客様からは直接見えないけれど、丁寧なレポート・スムーズな対応・魅力的なSNS投稿という形で、確実に伝わります。
↓下にパソコンスキルが無かったので残念なことになった友人占い師のエピソードを紹介します。
私の友人の占い師で、とても優秀な方がいます。彼は各占術を使いこなし、持ち前の霊感でクライアントのお悩みに対してピタリピタリと処方箋を書くかのように解決に導く人です。
しかし、問題は、彼は死ぬほどタイピングが遅いのです。
超大手の電話とチャット占いができるサイトで「タイピングの遅さ」を指摘され悪い口コミに繋がったため商業占い師としてはほぼ稼げない状態でした。
そんな彼に、一度パソコンのアドバイスをしてあげたことがあります。皆様がお使いのパソコン。「F」キーと「J」キーにポッチがついているのをご存知でしょうか?これはブラインドタッチ(タッチタイピング)のホームポジションで、人差し指を置く位置を示す世界共通の規格です。
Fキーに左手の人差し指、Jキーに右手の人差し指を置くことで、ホームポジションを起点とした指の動きが可能になり、スピード向上と疲労軽減が可能になります。
日本語のローマ字入力は出てくる文字の数が少ないので、数時間練習すれば、入力速度はあがるのですが、彼はその練習も嫌がって今は音声入力などでがんばっているらしいのです。お客様とのやり取り以外でもタイピングを使うことは多いのに、どこまで逃げることができるのだろうかと、ぬるく見守っている最中です。
この文章を読んでいるということは、「インターネットにつなぐことができる端末をもって、インターネットにある文章を読める」というスキルを持っていると思います。
このスキルはレベル1くらいのスキルです。もしも占い師になるのでしたら少しレベルをあげてみたほうが格段に活動しやすいと思います。「少し」というのは「何をしたいか」によるので曖昧ですが、調べる・試すのトライ・アンド・エラーをやることが占い師以外での実力になると思います。