写真からAI動画を作るご依頼をいただくと、送っていただいた写真の中に、そのままでは動かせないものが混ざっていることがよくあります。
仕上がりを決めているのは、生成AIの性能よりも元の写真です。
実際に手を動かしていて毎回ここで止まる、という4つを書きます。
現場で撮り直すかどうかの判断にも使えると思います。
【1】ブレている写真は、動画にすると崩れる
静止画で見ると気にならない程度の手ブレでも、動画にすると輪郭が溶けます。
生成AIは、輪郭がはっきりしない場所を自分で描き直すためです。
つまりブレている部分は、実際には無い形に作り替えられます。
外壁の目地、サッシの枠、雨樋のような直線がある被写体は、この崩れが特に目立ちます。
判断の目安は、スマホで拡大して窓枠の直線がはっきり見えるかどうかです。
【2】逆光の写真は、色が伝わらない
塗装の動画は色が主役です。
逆光で壁が黒く沈んでいる写真は、明るさを持ち上げても、実際に塗った色とは別の色になります。
意外なところでは、晴天のカンカン照りより薄曇りのほうが使いやすいです。
影が濃く出ないので、壁の面がそのままの色で写ります。
撮るなら曇りの日か、太陽を背にした時間帯です。
【3】寄りすぎた写真は、カメラを動かせない
AI動画で見栄えがするのは、カメラがゆっくり寄る、引く、横に流れる、といった動きです。
これは元の写真に余白があって初めて成立します。
壁の一部だけを撮った写真だと、寄る先も引く先もありません。
結果として、ほとんど静止画のような動画になります。
家の全体が入った引きの写真が1枚あると、それだけで動きが作れます。
【4】文字や日付が焼き込まれた写真
撮影日のスタンプ、カメラの機種名、後から入れた矢印や囲み。
これらは背景ではなく被写体として扱われるので、映像の中で一緒に伸びたり歪んだりします。
これは絵コンテでも同じでした。
説明のために矢印を描き込んだ図をそのまま参照に渡すと、矢印ごと動きます。
加工する前の元データを送っていただくのが一番確実です。
【5】送信時に小さくなった写真
見落とされやすいのがこれです。
メッセージアプリで写真を送ると、アプリの設定によっては自動で圧縮され、元より小さい画像になります。
見た目はほとんど変わらないのですが、輪郭の細かい情報が落ちています。
小さくなった写真を動かすと、1で書いた崩れが出やすくなります。
外壁の細かい模様や、遠くの屋根の形が、のっぺりした面に変わってしまうことがあります。
対策は簡単で、送る前に画質の設定を確かめることと、枚数が多い時はまとめてファイルで送ることです。
現場で撮ったままの元データが手元にあるなら、そちらのほうが確実です。
【人が写り込んでいる場合】
職人さんや通行人が小さく写っている写真は、動かすと顔や手が崩れやすい部分です。
それに加えて、実際に写っている方を生成で動かすと、本人の許可の問題が出ます。
人を出したい場合は、後ろ姿や手元だけにするか、別で用意した素材を使うほうが安全です。
【ビフォーアフターは、位置をそろえる】
比較の動画で一番効くのは、画質ではなく撮影位置です。
着工前と完成後を、同じ立ち位置・同じ高さ・同じ画角で撮っておくと、切り替えた瞬間に違いが伝わります。
位置がずれていると、家が変わったのか、カメラが動いたのかが分からなくなります。
現場では、前・途中・後の3枚を同じ場所から撮る、と決めておくのが早いです。
足元にテープで印を付けておく職人さんもいます。
【まとめ・使いやすい写真の条件】
・輪郭がはっきりしている
・薄曇りか順光で、影が濃くない
・引きで建物の全体が入っている
・日付や文字が焼き込まれていない
・圧縮されていない元データのまま
・ビフォーとアフターの撮影位置がそろっている
全部そろっていなくても大丈夫です。
使える写真が1枚あれば動画にはなります。
手元の写真で作れるかどうか判断がつかない場合も、そのままお送りいただければこちらで見ます。
ご相談は出品ページからお気軽にどうぞ。