「引越ししたら、ゆっくりインテリアを整えよう」
この考え方、実は落とし穴があります。
インテリアデザイナーとして8年間、多くの引越し相談を受けてきました。その経験から言えることが一つあります。
引越し後にインテリアを整えようとすると、引越し前の3倍時間がかかる。
なぜそうなるのか、そして引越し前に何を決めておけばいいのか——今回はそこをお伝えします。
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引越し後にインテリアを整えるのが難しい理由
引越しが終わった直後の部屋には、さまざまな「制約」が生まれています。
まず、とりあえずで置いた家具があります。
「ひとまずここに置いておこう」が、そのまま定位置になる。これが後の模様替えを難しくします。重い家具を動かす手間、傷のリスク、そして「せっかく置いたのだから」という心理的な抵抗感。
次に、荷物が部屋に存在します。
何もない状態でレイアウトを考えるのと、荷物が置かれた状態で考えるのでは、空間の見え方がまったく違います。「ここにこのサイズのソファが入るか」を判断しにくい状態が続きます。
そして何より、引越し後は疲れています。
新生活の手続き、仕事への復帰、新しい環境への慣れ——インテリアに時間とエネルギーを割く余裕がない状態が、数週間から数ヶ月続きます。
「ゆっくり整えよう」が「気づいたら1年経っていた」になるのは、こうした理由からです。
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引越し前が、唯一の「白紙の状態」
一方、引越し前の部屋には何もありません。
この「何もない状態」は、入居後には二度と戻ってきません。
家具の配置を自由に考えられる。サイズを測り放題。テイストを決めても邪魔されるものがない。
この状態で方向性を決めておくことが、引越し後の「なんか違う」を防ぐ最も効果的な手段です。
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引越し前に決めておくべき3つのこと
1. テイストを1つに絞る
「北欧」「ホテルライク」「韓国インテリア」——どのスタイルで揃えるかを1つに決めます。
これが決まるだけで、家具選びの選択肢が劇的に絞られます。IKEAに行っても迷わない。ネットで検索しても「これだ」がわかる。
テイストを決めずに家具を選ぶのは、レシピを決めずに食材を買うようなものです。冷蔵庫の中がちぐはぐになって当然です。
2. カラーを3色以内に決める
使う色は、ベース・メイン・アクセントの3色まで。
・ベースカラー(床・壁):約70%
・メインカラー(ソファ・カーテンなど):約25%
・アクセントカラー(クッション・植物など):約5%
この比率と色の組み合わせを先に決めておくと、家具を選ぶ際の「色の失敗」がなくなります。
3. 残す家具と手放す家具を分ける
引越しのタイミングは、家具を見直す最良のタイミングでもあります。
今持っている家具のうち、新居でも使うものと手放すものを分けておくことで、「残す家具に合わせて新しい家具を選ぶ」という正しい順番で動けます。
逆に、残す家具を決めないまま新しい家具を選ぶと、「新しいソファと古いテーブルの色が合わない」という問題が起きやすくなります。
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入居前1ヶ月が、最も動きやすいタイミング
引越しが決まってから実際に入居するまでの期間——ここが、インテリアを整える上で最もコスパの高い時間です。
この時期に方向性を決め、買うものリストを作っておけば、入居後はそのリストを持って買いに行くだけ。「なんか違う」が起きる前に、最初から正解を選べます。
「引越し後にゆっくり」ではなく、「引越し前にサクッと決めておく」。この順番の違いが、その後の部屋の満足度を大きく変えます。
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一人でやるのが不安な方へ
テイストの決め方、カラーの選び方、残す家具の整理——これらを一人でやろうとすると、「これで合ってるのかな」という不安がつきまといます。
プロに一度確認してもらうことで、その不安がなくなり、あとは自分で動けるようになります。
「引越し前に部屋の方向性を決めてしまいたい」という方は、サービスページをご覧いただき、お気軽にメッセージをお送りください。