絵のお題と、子どもと向き合う「一瞬の余白」

絵のお題と、子どもと向き合う「一瞬の余白」

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コラム
何かの作業に集中していると、「絵を描きたい」「難しい食べ物のお題ちょうだい」と子どもたちがやってきます。「お寿司がいい」「ドーナツ描いて」とリクエストしてきたかと思えば、こちらがちょっと考え込んだ様子を見せると、すぐに「簡単にして〜」と可愛く妥協してくる。そんな日常のやり取りが我が家にはあります。

正直に言うと、自分の作業に没頭している時にそう声をかけられると、ふと「あ、めんどくさいな」と感じてしまう瞬間が、私にもあります。せっかく集中していたのに、と心の中で小さくため息をつくこともある。それでも子どもたちは、こちらの都合などお構いなしに、無邪気な顔で次のお題を待っています。

反射的に「面倒だ」と思ってしまう自分を、まずは「人間だから仕方ない」とそのまま優しく受け止めるようにしています。大切なのは、そう思ってしまったことを責めることではなく、そのあとの心の切り替え方だと思っています。

普段から「子どもとの時間を大切にしたい」という心構えがあるからこそ、「めんどくさい」の波が来てもハッと立ち止まれるのだと思います。子どもたちが本当に求めているのは、お題の内容そのものではなく、「ちゃんと目を見て話をしてくれる」という安心感なのだと感じます。たとえ描いた絵が雑でも、お題がワンパターンでも、そこに意識が向いているかどうかの方が、子どもにはずっと伝わっている気がします。その関わりの積み重ねが、家族の温かい空気感を作るだけでなく、子ども自身の「人との向き合い方」や「考え方」、「行動のベース」そのものを形作っていくのではないでしょうか。

子どもたちの行動や反応は、大人の姿、つまり自分の日常の態度を映す鏡なのだと感じています。自分がどう向き合うかで、子どもの心や行動も変わっていく。言葉で教えるより先に、日々のちょっとした態度の方が、よほど多くを伝えているのかもしれません。だからこそ、余裕がない時こそ、ほんの一瞬立ち止まる価値があると、私は思っています。

いつも完璧な親でいられなくてもいい。「めんどくさい」と思った自分も抱えつつ、ふと思い出して目を見て話す。そんな小さな選択の積み重ねを、これからも大切に続けていきたいと思います。

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