セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで30年、営業事務として働いています。
これまで7回にわたり「ハラスメント」について、私が日頃感じていることを書いてきました。
今回は「マタニティハラスメント」について触れたいと思います。
ただ、私自身は「マタハラ」には他のハラスメントとは違う背景があると感じています。
■「マタニティハラスメント」とは
「マタニティハラスメント」とは、
妊娠・出産・育児休業などに関する職場での不当な扱いを指します。
主に次の4つの言動が該当するとされています。
① 不利益な人事・待遇の変更
② 労働環境の悪化
③ 不快な言動・嫌味
④ 働く意志の否定・退職強要
①②は会社側が従業員に対して行うものであり、
女性が働くことが当たり前になった現在では、あってはならないものです。
今回はこの部分は割愛して、
③と④について私が現場で感じてきたことを書きたいと思います。
■嫌味を言う人の背景
妊娠・出産・幼児の育児は、どうしても周囲の業務調整が必要になります。
その負担が同じ部署の同僚にかかることもあり、そこで利害関係が生まれます。
そのため、妊娠・出産に対して否定的な言葉や嫌味が出るケースは、
同じ女性同士の間で起こることが多いと私は感じています。
ただ、その背景には
「仕事が増えるから嫌だ」という単純な理由だけではなく、
もっと複雑な感情があるのではないかと思っています。
自分が妊娠・出産した時よりも制度が整い、
環境が良くなっていることへの羨ましさ。
自分は我慢したのに、今は配慮されるのかという気持ち。
こうした思いが重なると、言葉が少し厳しくなることがあります。
興味深いのは、利害関係のない相手には自然と優しい言葉が出るという点です。
他部署、他社、友人など、自分の業務に影響しない相手には、素直に祝福できるのです。
また、昇進を目指す女性がライバルの妊娠・出産を前にすると、表向きは優しい言葉をかけることもあります。
そして、その仕事の負担を男性社員が行うことになったとき、
負担した男性は割と張りきる人が多いですし、
負担を免れた女性社員は、急に優しくなるというのも、現実に見てきました。
■女性の「お姫様願望」
ここで、私が以前から感じていることを書きます。
女性は大なり小なり「お姫様願望」を持っていると私は思っています。
個人差はありますが、
「自分が特別扱いされることを嬉しく思う気持ち」
これはほとんどの女性に共通しているように感じます。
私もモチロン持っていると思っています。
だからこそ、誰かが特別扱いされる状況を見ると、
心のどこかでざわつくことがあるのではないでしょうか。
妊娠・出産は特別な状態であり、周囲の配慮が必要です。
しかしその「特別扱い」が、職場では時に複雑な感情を生みます。
「自分は同じように配慮されなかった」
「自分だけが負担を背負うのではないか」
「負担を背負った評価(特に賃金UP)はされるのか」
こうした思いが重なると、マタニティハラスメントにつながる言動が生まれることがあるのです。
マタニティハラスメントは、制度だけでは解決できない“感情のハラスメント”でもあると、私は感じています。
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