セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで30年、営業事務として働いています。
前回、産休・育休に伴う同僚の業務負担について、
男性は張りきる人が多く、
女性は負担に感じる人が多いという現場の実感を書きました。
今回は、そこにある「助けたい」という気持ちについて、
少し掘り下げてみたいと思います。
■男性の「ヒーロー願望」
業務の負担が増えると、男性は張りきる人が多いと感じています。
もちろん、仕事量が増えることで評価につながり、 昇進のチャンスが広がると考える人がいるのも理由の一つです。
しかし、それだけでは説明できない“もう一つの動機”があります。
誰にでも「誰かの役に立ちたい」 という気持ちを持っていますが、
その気持ちが満たされるポイントが男女で違いがあるように思うのです。
女性は母性本能や「自分が誰かの力になれる」という感覚から生まれ、
男性の場合は、「誰かを助けることで自分の力を発揮したい」というヒーロー願望から生まれるのではないでしょうか。
男性のその気持ちを満たす栄養剤が「すごい」「助かった」という言葉です。
男性は、「ありがとう」よりも具体的な成果を認める言葉のほうが響くようで、
この言葉を上手に使うと、さらに力を発揮してくれます。
これは長年の職場経験の中で、何度も実感してきたことです。
■褒め方の違い
女性が誰かから褒められるときは、裏付けや根拠を求める傾向があります。
「なぜ褒めるのか」「どこが良かったのか」を明確にしないと、
“何か意図があるのでは”と勘繰られることがあるからです。
一方、男性は比較的シンプルです。
助かったことをそのまま伝えるだけでも十分伝わるようです。
ただし、周囲と比較する褒め方
―― 「あなたはあの人よりすごい」 という言い方は、良い方向に働かないと私は感じています。
比較ではなく、
「あなたのおかげで助かった」
「あなたの行動が職場を支えている」
という“本人の行動そのもの”を認める言葉が、男性には一番響きます。
役に立てた実感が、そのまま自分の存在価値につながるからです。
■男性は「ナンバーワン」、女性は「オンリーワン」
「男性はナンバーワン、女性はオンリーワン」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
私自身、長年職場を見てきて、この傾向は確かにあると感じています。
男性は「一番でありたい」という気持ちを持つ人が多く、
そのため上下関係や序列を意識しやすい傾向があります。
会社という組織は上下関係が明確なので、
男性にとっては馴染みやすい環境だと言えるのかもしれません。
ただし、ここで興味深いのは
―― 男性は「誰かを下げて上に立つこと」を好まないという点です。
誰かを下げる言動をする人を見ると、
「自分もどこかで同じように扱われるのではないか」 と感じ、
その人とは距離を置くようになります。
つまり男性は、
優劣をつけて勝ちたいのではなく、 自分が成し遂げた結果で評価されたい という気持ちが強いのだと思います。
これはまさしく「ヒーロー願望」だと私は思っています。
一方、女性の場合は、前回の記事にも書きましたが、
「自分だけが認められる」
「自分だけが優遇されている」
という状態に安心感を覚えます。
これを踏まえると、”助けてあげられる立場にいる”と実感することが優越感につながるのです。
これも女性の「お姫様願望」から生まれる“力になりたい”という感情です。
この
“ナンバーワン=ヒーロー願望” と
“オンリーワン=お姫様願望” の違いを、
うまく職場の人間関係に使う方法をこれから書いていきたいと思います。
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